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北海道の夫の実家に帰省したら全員留守!氷点下の雪原で困り果てて…

 年末年始の帰省ラッシュは、いつも鉄道・飛行機・道路とすべてが大混雑。大手旅行会社の阪急交通社が昨年8月に発表した帰省に関するアンケート調査(※)によると、帰省(義実家含む)する人のうち「年末年始が多い」と答えた人は54.3%。
飛行機内、帰省、旅行

写真はイメージです

 ニュースなどでは“民族大移動”などと言われていますが、まさにその通り。実際、年末年始に自身や夫の実家へ帰省する方も多いはずです。

北海道の義実家で過ごす正月を楽しみにしていたのに……

 しかし、なかには帰省先でとんでもないハプニングが発生することも。「衝撃的な帰省体験でした」と振り返るのは、里井佑月さん(仮名・34歳/ガス会社)。一体何があったのでしょうか? 「5年前の12月30日、飛行機と電車を乗り継いで夫の実家のある北海道に向かったんです。お義母さんとの関係も悪くはなかったですし、何より冬に北海道を訪れたのはこのときが初めて。一面の銀世界を見て、心が躍っていました」  夫の生まれ故郷は、北海道でも札幌などの都市部ではなくそこから少し離れた農村エリア。一応、鉄道は走っていますが列車はたった1両のローカル線で、最寄り駅も上下線合わせても1日10数本しか発着しない田舎駅。  佑月さんにとってはすべてが新鮮でしたが、この後予想だにしなかった出来事が起きます。
帰省先の夫の故郷

帰省先の夫の故郷。農村エリアで大地が広がっています

「最寄り駅からタクシーで夫の実家に向かったのですが、ピンポンを鳴らしても反応がないんです。そもそも人がいる気配すらありませんでした。  そこでお義母さんの携帯電話にかけたら『電波の届かないところか……』のアナウンスで、彼がお義父さんに電話をしても同じでした。合鍵は持っていないので入ることもできないし、気温は明らかに氷点下で肌を刺すような寒さです。しかも、あたりはだんたん暗くなりはじめ、その場で待ち続けるのにも限界がありました」

「窓を割って、家の中に入ろう!」と言い出した夫に絶句

 夫は「あれ、おかしいなぁ」とつぶやいていたそうですが、何度電話しても義両親には連絡がつかず、焦りばかりが募ります。 「すると、彼が『窓を割って、家の中に入ろうか?』と言い出したんです。それじゃあ泥棒と一緒じゃん!って怒りましたよ。窓を割って中に入っても年末年始じゃ交換にもすぐ来てくれないだろうし、二重窓だから割るのだって大変です。  それに割れた窓から冷気が入ってくるから室内でも寒いはず。雪国出身ならそのくらいわかって当然なのに、あきれてしまいました」 誰もいない 2人は仕方なく最寄り駅に戻りましたが、地元に1軒だけあるホテルは満室。結局、札幌まで戻ってビジネスホテルに泊まることに。 「でも、夜になってもお義母さんたちとは連絡が取れず、かといってお義父さんも電話がつながらないからどこかに泊まりで出かけたんじゃないかと思ったんです。  それで彼がお義兄さんに連絡したら『正月はハワイ旅行って言ってたんじゃん。お前、聞いてないの?』って。どうやら夫がちゃんと確認しなかったようなんです」  佑月さんが夫を問い詰めると、同僚と飲んでいる最中、母親から電話がかかってきた、そのときに「30日に2人で帰るからよろしく」と話したとのこと。ところが、母親の声は店内がうるさいせいでほとんど聞き取れなかったらしく、適当にあいづちを打って切ってしまったそうです。

義母は旅行先のハワイから国際電話で夫にお説教

ハワイ、旅行、ワイキキビーチ

写真はイメージです

「お義兄さんが事前に聞いていたハワイの宿泊先のホテルに問い合わせ、お義母さんとは翌日ようやく連絡が取れました。  悪いのはこっちなのに私には何度も謝ってくれましたが、彼には『年末いないから今年は無理だよって伝えたのにアンタって子は……』と大晦日に国際電話でお説教。夫は、私には言い訳ばっかりして反省してなかったのでホントいい気味でした」  東京に戻る1日3日まで札幌のホテルに泊まり、観光などを楽しみましたが予定外の宿泊代や食事代などが必要となり、かかった費用は合わせて約10万円。すべては夫の確認ミスのせいなので年明けからしばらくの間、毎月の小遣いを4万5000円から1万円減額にしたそうです。 「独身のころから年末年始はよく旅行に行ったり、家で寝正月という過ごし方は少なくて思い出もそれなりにありますが、一番印象に残っているのはこの年です。さすがに氷点下の雪の中で待ちぼうけとか二度と経験したくはないですけどね(苦笑)」  この夫の例だけではなく、帰省することを両親に伝えたと思い込んで実際には言っていなかったというケースもあるようです。また、実家の両親(義両親)が勘違いしている可能性もあるため、帰省する際はちゃんと連絡を取り合ったったほうがいいかもしれませんね。 ※【調査概要】阪急交通社調べ 有効回答数:2201名(事前調査)、331名(主に公共交通機関により帰省する方) 調査期間:2019/7/9~2019/7/17 調査対象:全国、20代以上の男女 調査手法:Webアンケート ―シリーズ「帰省の悲喜こもごも」― <文/トシタカマサ イラスト/ただりえこ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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