結婚式を値切ってくる新婦にびっくり。「タダにして」と無茶ぶり
こんにちは。おまみこと、長谷川真美です。6年のウェディングプランナーの経験を経て、式場専門のコンサルタント、プランナー養成講座の主催、フリーランスのウェディングプランナーをしています。
結婚式の写真をアルバムとして仕上げる方は多くいらっしゃいます。一生に一度の晴れ舞台ですし、プロのカメラマンに写真を撮ってもらうこともなかなかないですし、「せっかくなら」と残される方がとても多いです。今回は、そんなアルバムをめぐってのエピソードです。
そのおふたりは、会場を決定されたときから、予算は厳しめのお客様でした。ただ、非常に困ったことに「チープには見られたくない。でも、お金は使えない」ということを堂々とおっしゃられる方でした。予算は大事ですし、気にされるお客様も実際は多いですが、はっきりと言われる方は、そんなに多くありません。
そのおふたりとの写真の打合せの際のことです。新婦が食い入るようにアルバムを見つめています。私は、気になるアルバムがあるのかなと思い、「どちらか気に入られたアルバムはございますか?」と聞くと、「これっていくらですか?」とそれぞれのアルバムについて金額を聞かれました。
ひとつずつ説明をした後、「アルバムはご注文されますか?」と確認すると、「どれも高い……ですね」と考え込まれている様子。確かに中には、高額のものもありましたが、リーズナブルなものもありますので、改めて特徴を伝えながらおすすめしてみました。
すると、アルバムをまじまじと見つめる新婦から「このアルバムの人たちは、実際の新郎新婦さんですよね? 許可を取って、こうやってサンプルにしているんですか?」との質問がきました。「そうですね。こちらでピックアップさせていただいた実際の新郎新婦様ですね。その中で許可をいただいた方のみ、サンプルにさせていただいています」と伝えると、驚くことを言われました。
「私たちもサンプルにしてくれていいんで、タダにしてください!」と自ら立候補。私は言葉に詰まってしまいました……。
実際にサンプルアルバムにするお客様は、想像に難くないと思うのですが、プランナーサイドで、美男美女の方や、すてきなアイテム(誤解を恐れずに言うと、「高単価なアイテム」)を用いた方々を選ばせていただいています。それに、サンプルアルバムにさせていただくからと言って、アルバム金額が無料になるわけではありません。中には、そのような式場もあるかもしれませんが、私がいた式場では、そのようなことはしていませんでした。
もちろん、正直に「おふたりはサンプルにはできません」と言うわけにはいきませんので、「サンプルにさせていただいているとはいえ、アルバム代金が無料になっているわけではないんです……」と伝えました。それでも新婦は、「私たちのこと、サンプルアルバムにしたくないですか? 私たちも本当は嫌だけど、サンプルにしてくれてもいいですよ、タダにしてくれるんだったら」と何度も言ってこられます。私は辟易としてしまいました。その後、映像撮影でも同じ交渉をされましたが、もちろんお断りしました。
お客様にとって予算が大切だということは、プランナー側もよく理解していて、「何が何でも単価を上げてやろう」と思っているプランナーは反対に少ないです。あまりにもあからさまに金額交渉をされてしまうと、やはり式場側からいい印象は持たれません。要注意認定されてしまうと、式場側は「何かあったらどうしよう」と過度に緊張して、いいサービスができなくなってしまいます。説明が欲しい場合は、遠慮なく伝えていただいて構いませんが、無理難題はほどほどに。
<文/長谷川真美>
予算はないけど、チープには見られたくない
サンプルにしてもいいからタダにして
「私たちもサンプルにしてくれていいんで、タダにしてください!」と自ら立候補。私は言葉に詰まってしまいました……。
実際にサンプルアルバムにするお客様は、想像に難くないと思うのですが、プランナーサイドで、美男美女の方や、すてきなアイテム(誤解を恐れずに言うと、「高単価なアイテム」)を用いた方々を選ばせていただいています。それに、サンプルアルバムにさせていただくからと言って、アルバム金額が無料になるわけではありません。中には、そのような式場もあるかもしれませんが、私がいた式場では、そのようなことはしていませんでした。
「私たちのこと、サンプルにしたくないんですか?」
長谷川真美
株式会社OMエンタープライズ代表。ウェディングプランナー、式場専門コンサルタントを経て経営コンサルタントに。起業女子に向けたブログを運営。Instagram:@om_enterprise.0222、Twitter:@omenterprise



