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秋ドラマ名作ベスト3。木村拓哉、高畑充希らの演技力が光った今クール

第1位 『グランメゾン東京』これぞテレビドラマ!これぞ木村拓哉!

 堂々の1位に輝いたのは、木村拓哉主演『グランメゾン東京』(TBS系)。  性格には多少クセがあるものの、料理で人を説得する力を持つ型破りなシェフ・尾花夏樹(木村)が、同じくシェフの早見倫子(鈴木京香)と出会い、かの有名なミシュランの三ツ星を目指して仲間とともに突き進む姿を描いた本作。  当初は木村がこれまで出演したほとんどのドラマのように、完全無欠のヒーロー然とした主人公像が描かれていくと思っていました。しかし、尾花は過去のある事件がきっかけで、仲間だけでなく世界の料理界からつまはじきにされてしまったという、泥まみれの超どん底からのスタートをきります。  再起をかけた三ツ星へのチャレンジではサポート役に回りつつも、要所要所でピリッとスパイスを効かせ、仲間たちの“持ち味”を引き立てることに徹した尾花。その姿が、俳優として円熟味を増し、次のステージへと突入した木村自身の現在の立場と重なるようで、とても印象的でした。  とはいえ、第9話のラストで平古祥平(玉森裕太)が見送った引っ越し業者のトラックと入れ違いで、ハーレーにまたがって颯爽と登場した尾花。おもむろにバイクを止め、アップで「1回しか言わねえぞ、祥平、グランメゾンに来い!」と力強く言い放ったシーンは、これぞテレビドラマ! これぞ木村拓哉! と唸(うな)らせる、カタルシスあふれる名シーンだったと思います。
 今クールはドラマのテーマというよりも、それぞれの俳優の魅力に引き込まれる作品が多かったのではないでしょうか。記念すべきオリンピックイヤーとなる2020年、どんなドラマと出会えるか楽しみにして待ちたいと思います! <文/中村裕一> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
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