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驚異の18歳女性が、音楽の世界的記録を更新。今期ドラマ主題歌にも

 13歳のときに、自作の楽曲を音声ファイル共有サービス「SoundCloud」にアップロードしたところ大反響を呼び、大手レコードレーベルよりデビューを果たしたビリー・アイリッシュ。まだ18歳という若さながら、強烈な個性とパフォーマンスで世界を席巻し、1月26日にアメリカのロサンゼルスで行われた第62回グラミー賞では5部門を制した。  そんな類まれな才能でいま脚光を浴びている驚異の18歳、ビリーの素顔とは?
Bangshowbiz20200128

ビリー・アイリッシュ(右)と兄のフィネアス・オコネル(左)

 世界最高峰の音楽賞であるグラミー賞で今回、音楽最優秀レコード賞、最優秀アルバム賞、最優秀楽曲賞、最優秀新人賞を獲得したビリー。これら「ビッグ・フォー」と呼ばれる主要4部門を総なめにしたのは、1981年のクリストファー・クロス以来の快挙。また、最優秀アルバム賞受賞は、テイラー・スウィフトが保持していた最年少記録を破るかたちとなった。  ビリーはビッグ・フォーにくわえ、最優秀ポップ・アルバム賞も獲得した。  快挙を成し遂げたビリーは授賞式で、こうスピーチした。 「なぜでしょう? 他にも受賞に値する曲はたくさんあると思うのですが……すみません。そしてありがとうございます。これが私にとって初めてのグラミー賞です。こんなことが私の人生に起こるとは思ってもいませんでした。私は、皆さんを見て育ってきたのです」 「この受賞にジョークを飛ばしたい気もしますが、皆さんとともにこの場にいられることに、真摯に感謝を述べたいと思います」  またビリーと仲が良いという実の兄、フィネアス・オコネルも最優秀プロデューサー賞を受賞。ビリーのデビューアルバム『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』も手掛けたフィアネスは、受賞スピーチで次のように述べた。 「グラミーを獲るために僕らはアルバムを作ったわけじゃありません」 「このアルバムで僕らはうつ、自殺願望、気候変動、そしてその意味が何であるにせよバッド・ガイでいることについて書きました」 「そして僕らはここに立ち、混乱と感謝の中にいます」  そう、ビリーの曲には強いメッセージ性が込められていることが多い。たとえば、今年の最優秀アルバム賞に選ばれたデビューアルバムに収録されている曲『オール・ザ・グッド・ガールズ・ゴー・トゥ・ヘル(all the good girls go to hell)』は、気候変動の脅威を訴える内容となっている。  これは同曲のMVの一部。鳥のような姿に扮したビリーが、炎に向かってふらふら進んでいくというかなり毒々しい描写となっているが、この映像を通し環境問題について警鐘を鳴らしているという。
 このMV公開に合わせビリーは、地球温暖化を食い止めるための活動に参加するよう人々に呼びかけている。  ちなみに、デビューアルバムは、Apple Musicで80の国と地域で1位、iTunesで60の国と地域で1位を獲得し、大旋風を巻き起こしている。  また、年間最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞に選ばれた『bad guy(バッド・ガイ)』は、昨年8月には全米チャート1位を獲得。世界中で大ヒットし、日本でも「2019 年間 USEN HIT ランキング」で洋楽部門で1位に選ばれた。また、清野菜名と横浜流星がダブル主演を務める現在放送中のドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』(日本テレビ系)の主題歌にもなっている。

「自分の全てを知られたくない」と語る18歳。心の悩みも

 ビリーといえば、なんといっても特徴的なのがそのファッション。あえて、ダボダボな服を好んで着ることで知られている。この個性的な服装については、体のラインを隠して性的な対象に見られないようにしているなどと解釈されることも多い。  ただ、本人としては「自身のすべてを人々に知られたくないため」のファッションであり、女性らしい服を着ている人や誰かのファッションを批判する意図はまるでなく、単に「自分が着たい服を着ているだけ」と語る。
 そんなビリーはファッショニスタとしても注目され、H&Mをはじめ人気ブランドとコラボアイテムを発表することも多い。  しかし、音楽やファッションで世界中から熱い視線を集める一方で、心に深い悩みも抱えているというビリー。以前よりセラピーに通っていることを公表し、自殺予防団体の活動にも参加している。  また、先日放送されたグラミー賞直前スペシャルでも、有名になったことによる苦悩を率直に吐露している。アルバムや曲が世界的大ヒットしたことで生活が一変し、友人たちとも疎遠となり、一時は自殺願望が芽生えたこともあったという。  家族のサポートや適切な治療によって現在は改善されたというが、自分がつらい経験をしたからこそ、同じような悩みを持つ人々をサポートしたいと考えているようだ。  メッセージ性の強い音楽、天使の歌声、個性的なファッション……強烈な存在感で世界中の人々を魅了しているビリー。今年9月には来日公演も予定されているので、日本でもますます注目度が高まりそうだ。 <文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
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