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出産を急いでない29歳娘、焦りまくる母との亀裂がツライ

 妊娠・出産には適齢期というものがあります。徐々に進む晩婚化とともに、出産の時期も遅くなりつつあるのが今の日本ではありますが、出産には身体の健康状態も大きく関係するため、遅い出産ほどリスクは増大していきます。
妊婦 妊娠

写真はイメージです(以下同じ)

 そんな妊娠・出産に関して、親世代と子世代では認識のズレがあることもしばしばあります。人生の中でも大きなステップだからこそ、そのズレが親子関係を歪めてしまうことも……。

結婚願望の薄い娘と早婚した母に入った亀裂

 横澤優子さん(仮名・29歳)は、現在独身です。付き合って2年の交際相手がいるものの、結婚まではまだ話が出ていないという、アラサーによくあるグレーな状態だそう。 「付き合って2年の彼氏は私より歳下の27歳で、まだ具体的に結婚の話は出ていません。私としても今は仕事もまだ頑張りたい時期で、彼の自発的なタイミングを待ちたいという気持ちが大きく、結婚は急いでいないです」  横澤さんのこの状況について、ご家族は前から心配されていたということ。娘の結婚の時期について、両親や家族が先走って心配してしまうということはよくあることですが……。 8回の流産の末…母と娘の間に入った亀裂「25歳になる弟はすでに結婚し、子どもも生まれているので両親も安心しているようなのですが、やっぱり一人娘の私のことも随分気にかけていて……その気持ちは嬉しいのですが、私は結婚願望がもともと強くなく、今付き合っている人とどうしても結婚しないと人生終わり、とは思っていません。  私の両親は同い年。23歳で結婚して、母が30歳の時に妊娠、第一子だった私を出産しました。やはり難産で、小さい頃は病弱だった私に随分両親も手を焼いてくれたようでした。 『あなたは女の子なんだから、結婚が遅くなれば子どもが持ちづらくなるのよ。今はいらないと思っても、欲しいと思った時にはもう遅いかもしれないの』  母はまるで、母が出産した年齢が出産の最終年齢かというほどに、私が30歳に近づけば近づくほど、私に厳しい口調でこう言いました。29歳になってもまだ結婚を急がない私に、母はヒステリーなほどこの話をしてきます。家族はとても仲が良かった方だと思いますが、最近ではその話を聞くのがイヤで実家に寄り付かなくなってしまいました」

8回の流産の末、私を産んでくれた母の想い

 親子と言えども世代の違いで、結婚に対する社会的な見方や価値観の相違があることはよくあることです。しかし、親にとっての子の結婚や出産とは、仲良しだった親子が不仲になるほど強制させたいことなのでしょうか。 「実は母は、8回も流産して私を産んでいるんです。妊娠してもなかなか出産出来ず、お金をかけて不妊治療して、やっと生まれた最初の娘が私。  母にとってその経験がとても辛いことだったのはもちろん理解しているつもりです。不妊に悩んだ母にとって、私が適齢期というアドバンテージを棒に振って生きていることは、とても理解しがたいことなのでしょう」
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後悔しても遅いとはわかってる。でも……
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