夫婦で副業したら、家庭も家計も円満に。マシンガンズ滝沢の稼ぎ方
マイナス成長が続く日本。もはや、単身で老後までの資金を稼ぎ続けるのは苦しい状況に。その中で注目されつつあるのが、協力して副業で稼ぐ夫婦たちの存在だ。最新の「夫婦で稼ぐ」事情を徹底取材! 一家団結で令和を生き抜く新たな稼ぎ方に迫る。
▼有名人に学ぶ、理想の夫婦の稼ぎ方
●夫/漫才師・ゴミ清掃員◎副業:漫画制作
●妻/歯科医受付(現在は退職)◎副業:漫画制作
3年前、ゴミ清掃員としての日常のつぶやきがネットで評判になった、お笑いコンビ・マシンガンズの滝沢氏。清掃現場の実情を記した書籍『このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景』など、自著の売り上げ累計が10万部以上のベストセラーになったが、昨年、活字が苦手な人向けにそれらのエピソードを漫画化することを決意。しかし、作画を依頼した先は漫画制作も完全未経験の主婦、妻の友紀氏だった。
「ふと妻がメモに猫の絵を描くのを思い出したんです。思い付きで依頼したら『やってみる』と。逆にこっちが驚きました(笑)」
だが、滝沢氏はゴミ清掃員と芸人、妻は歯科医院のパート勤務。その上、幼い2人の子も育てなければならないという状況。その合間を縫って、滝沢氏の下書きをもとに妻がイラストを描く……。まったくの未経験で漫画を描くのは予想以上にハードだった。出版までは多忙な日々が続いたが、夫婦で仕事や将来について話し合う機会が増え、関係はむしろ良好に。
「締め切りが近いとツラそうなんですけど、基本的に楽しんでやってるので妻にとって漫画家は天職なのかなと思います。誰にでも好かれるイラストだし、年配の女性が妻のファンだって言ってくれるんで、僕にはない客層をつかんでくれたと感謝しています」
収入源は増えて生活も楽になり、心の余裕も増えた。学校などからの講演依頼も来るようになった。
「以前は1円単位で生きてました。食事も白米ばかりの日も多かったのですが、人並みにおかずにありつけています。外食とかも迷わず行けるようになりました」
現在は収入も増えたため、友紀氏はパートをやめて漫画に集中。
「仕事を通じて会話は増えましたが、妻には頭が上がらなくなりましたね(笑)。ここで機嫌悪くしたら漫画のペースが遅れると思うと、気を使うようになりました。ただ、前だったら言いすぎて喧嘩になってたところを自制できるようになったのはいいことかもしれません」
思わぬところから天職を見つけた滝沢夫婦。次回作も楽しみだ。
【マシンガンズ滝沢】
’76年生まれ。’98年よりお笑いコンビ「マシンガンズ」として活動、’12年からゴミ収集会社で働いている
―夫婦で稼ぐ!―
<取材・文/週刊SPA!編集部>
夫婦ともに未経験で漫画制作に挑戦
外食も迷わず行けるように
