「帝王切開って痛くないんでしょ」カチンとくる言葉で女の友情が終わる時
人間同士のつきあいは、親しくなればなるほど、つい遠慮が無くなりがち。
学生時代なら、環境も同じなので笑って過ごすこともできますが、結婚や出産などそれぞれの立場が違うと、何気なく言った一言が、相手を傷つけてしまうこともあります。
「出産がきっかけで、大事な友人と疎遠になった」と話すのは、現在はフリーランスのライターとして活動している渡辺ゆかりさん(仮名・33歳)。
大人になってからの出会いは、普段は会う機会なども少なく、なかなか友人関係に発展しづらいと言えるでしょう。ゆかりさんと、友人の松本由美さん(仮名・34歳)は、30歳になってから社会人向けのライター学校で出会ったそうです。
「由美は、病院向けの医療機器などを販売している企業に勤めているOLでした。
私は、レンタカーなどのリース会社で営業職として働いていました。店舗のマネージメント業務を担当するリーダー職にまでなれたのですが、30歳を前に、ふと『このままでいいのかな』と思って、ライターズスクールに通い始めたんです」
おたがい30代でしたが、異業種からの転職を狙ってウェブ向けのライティング技術や、編集技術を学ぶ学校に通い始めたそうです。
「境遇が似ていたせいか、すぐに仲良くなれましたね。仕事があると、講義に出られないこともあって、お互いにノートを見せ合ったり。学生時代に戻ったみたいで、充実感がある時間を過ごせたんです」
「会社には、映画の話をしたりできる相手がいなくて、ずっとつまらなかったんです。由美とは、一緒に単館系の映画を見に行ったり、サブカルの趣味もよく合う仲でした」
けれども「由美は、ハッキリ言うのがかっこいいと勘違いしているところがあったんです」と、ゆかりさんは振り返ります。
「由美は、男性の好みがやたらとうるさく『細い人じゃなきゃいや』『2回目までのデートはオゴってくれて、その後は、将来のこともあるからワリカン』と言うような、よくわからないルールが多くて、ずっと彼氏はいない様子でした。
口癖のように『女同士遊ぶ方が楽しいよね』と言うので、私は彼氏の話はしづらかったです」
約半年のライターズスクールを修了後、由美さんは、広告冊子や販促本などを手掛ける編集プロダクションに転職。
ゆかりさんもフリーライターの仕事をスタートした時…
「ちょうど仕事を退職したばかりのタイミングで、長年付き合っていた彼氏の子供を妊娠したので、結婚することにしたんです」
しかし、ゆかりさんが出産すると聞いて、由美さんは「高齢出産って大変かもよ」と、1歳とは言え向こうの方が年上なのに、モヤっとする一言を言い放ったとか。
「前々から、『結婚しないそんな彼氏やめちゃえば』と否定的だったんです。妊娠中は、少し距離を置いていました」
妊娠や育児がきっかけで、それまで仲が良かった女友達との間に軋轢が生まれてしまうというのはよくあるケースでしょうが、由美さんは妊娠に関して、無神経な発言を連発したそうです。
「私はずっと赤ちゃんが逆子で、なかなか治らずに帝王切開することになりました。
親しい友人には出産予定日と入院先を連絡したのですが、由美からは『ずっとSNS見ていて、そうなるかなと思ってた』と、帝王切開をまるで待っていたような発言をされて、イラっとしたんです…」
社会人向けのライター学校で友達ができた
30歳を過ぎてからの友達と結束が固かったが、困った面も

写真はイメージです(以下、同じ)
妊娠を知った彼女からは「高齢出産って大変かもよ」

写真はイメージです(以下同)
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