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田舎での半・自給自足生活ってどう?『モーニングショー』人気コメンテーター石山アンジュが実践

リモートワークにワーケーション。コロナを機に私達の働き方もフレキシブルになってきました。 『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)『真相報道 バンキシャ!』(日本テレビ)など数多くの番組でコメンテーターをつとめ、幅広く活動する社会活動家の石山アンジュさんによる著書『多拠点ライフ』クロスメディア・パブリッシング(インプレス)は、仕事だけではなく生活そのものを「分散する生き方」を説きます。 石山さんは、現在大分県の農村集落と渋谷のシェアハウスの二拠点を中心に、全国を転々とする生活を送っています。
多拠点ライフ

『多拠点ライフ』石山アンジュ(著)

多拠点生活って?

働き方にも多様性を求める世の中で、私達も仕事と場所は案外無関係であること、ネットがあれば人間関係にもさほど支障がないことを実感したのではないでしょうか。 世界情勢や長引く不景気も手伝って、ミニマリスト、ミニマリズムが当然のように語られる昨今。いっそのこと家とか物とか全部共有したほうが合理的だし、何よりも身軽で心地がよさそう、という気持ちが、社会全体の考えとして芽生えはじめたのかもしれません。 多拠点生活とは、「2ヶ所以上の地域に住まいや滞在先の選択肢を持ちながら、複数の拠点を行き来するような暮らしのスタイル」。将来を見据えた計画から短期体験型まで、簡単に本書から紹介します。 ・二拠点生活型 … ふたつの地域に家を持ちながら暮らすライフスタイル ・多拠点サブスク型 … 毎月定額で国内外1000以上の宿泊施設を利用 ・バンライフ型 … キャンピングカーやバンを利用して移動しながら生活する ・スポット型 … 普段旅行で予約するようなホテルに1ヶ月住むことができる長期滞在プラン

多拠点ライフで得られるもの

石山アンジュ(プロフィール写真)

石山アンジュさん

多拠点ライフで得られるのは、いくつもの「ただいま」と「自分がありのままでいられる景色」と石山さん。思えば私達は「××しなければならない」という固定観念に縛られていないでしょうか。 たとえば結婚や就職、出産や子育て、親子や家族の在り方。極端に言えば、血縁関係だけが家族ではなく、同じ時を過ごした気の合う人々を、心の家族と定義してもいいのです。 都会に暮らしていると、必然的に大量の物質と情報に囲まれてしまいます。体を動かさなくても頭はフル稼働で、妙な疲れ方をしている人のなんと多いことか。これが田舎に行くとどうでしょう。「野菜やお米を自分でつくる、テーブルや家具は竹や木を庭から切って自分でつくる」と石山さん。頭よりも体を動かしている印象です。「半・自給自足生活で、何があっても大丈夫と思える」という、胆力がつく生き方ができるのです。 私も田舎育ちですが、田舎は時間がゆっくり進む代わりに、体を使ってやるべきことが増えるのです。面倒だと思う反面、自分にもできた、という自信も生まれます。その達成感は、水と空気と食べ物のおいしさと相まって、気分もカラッと晴れわたるのです。
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田舎にあるサスティナビリティ
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