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離婚発表の人気女優が手がけるヒットドラマ、プロデューサーが明かした「“奇妙なサブタイトル”に込めた思い」

 10月から放送開始した、MEGUMIが企画・プロデュースを担当しているドラマ『くすぶり女とすん止め女』(テレビ東京系、火曜深夜24時30分~)。本作は専業主婦として3人の子どもを育てた後に働き始め、現在は株式会社マムプロジェクト代表取締役社長を務めているふちいく子氏の著書『くすぶり女のシンデレラストーリー 最強のおんな営業・シンデレラから学ぶ人生を変える3つの原則10のルール』(梓書院刊)が原案となっている。
「くすぶり女とすん止め女」キービジュアル

Ⓒ「くすぶり女とすん止め女」製作委員会 design by れもんらいふ

 モラハラ夫・武(勝村政信)に虐げられている専業主婦の郁子(西田尚美)と、何をするにも1位にはなれずに自信が持てないほのか(香音)の2人が主人公。そんな2人の奮闘が描かれている本作は、第1話の『TVer』「ネットもテレ東」などでの見逃し配信再生回数が100万回を突破。テレビ東京のオリジナルドラマでは過去に『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~』『弁護士ソドム』などが100万回を超えているが、深夜帯放送のドラマとしては初の快挙となった。  注目度の高い本作のプロデューサーを務め、テレビ東京配信ビジネス局配信ビジネスセンターに所属する原口真鈴さんに本作誕生の経緯など話を聞いた。

ドラマ制作のキッカケは? 原案者に会って“驚いたこと”

 まずドラマ化した経緯について、「MEGUMIさんに2022年11月に“女性応援ドラマ”として放送した『完全に詰んだイチ子はもうカリスマになるしかないの』(テレビ東京系)のプロデューサーを務めてもらった過去があり、今回も『女性を応援するドラマを作ろう』ということで制作がスタートしました」と説明を始める。
原口真鈴さん

『くすぶり女とすん止め女』プロデューサーの原口真鈴(テレビ東京)さん

「以前、MEGUMIさんに今作の原案者・ふちさんを紹介してもらう機会があったのですが、会う前は頭の回転が早く、たくましい女性をイメージしていたんです。実際に会ってみると親しみやすくて、自分の母親のような女性だったんですよね。ふちさんがバリキャリではなく良い意味で普通な女性だったことに驚き、それと同時に、『ふちさんの本をベースにドラマにしたら面白いかも』と思いました」

エッセイ本原作はテレビ東京のお得意?

 そもそも、漫画や小説が原作のドラマは数多いが、エッセイ本を原案にドラマを作ることは珍しい。  今回エッセイ本をドラマ化したワケを聞くと、「テレビ東京って人気のある原作をドラマ化しようとしても、他局に取られることがよくあります。『この作品をドラマ化したいです』と出版社に言っても『もう他局で決まっているので』と断られることもしばしば。そのためテレ東は他局とは違うアプローチでコンテンツを生み出していく必要がある。エッセイ本もそうですが、メディアプラットフォーム『note』などを原案にしてドラマ化することも過去にありました」と事情を語った。

Ⓒ「くすぶり女とすん止め女」製作委員会

 ストーリーを1から考えなければいけないため、漫画や小説が原作の場合よりも苦労は多そうだ。原口さんは「最初は脚本家さんたちと“専業主婦の成長物語”を軸に考えていたのですが、『設定が弱い』『ヒューマンドラマだったら再生数は回らないかも』という理由から、なかなか大筋が決まりませんでした」と語る。 「そこから、モラハラ夫に対して専業主婦ともう1人の女性が手を組んで、『どのように制裁を加えるのか』というスカッとする要素を足すことを決め、武とほのかを登場させました。とはいえ、“女性応援ドラマ”ということをメインに据えたいため、制裁を前面に出しすぎないように注意しました」
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サブタイトルに毎回「○○」が入っている理由
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