NHK『光る君へ』、“高貴なエキセントリック”が異様にハマる33歳俳優の存在感
紫式部の生涯を描く『光る君へ』。
主演は吉高由里子だ。
紫式部の幼少期・まひろを描いた第1話。第2話では成長したまひろが登場。物語の柱となりそうな恋、そして男たちの野望の片鱗を振り返る。
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母の死から6年が経ち、まひろ(吉高由里子)は15歳となった。
成人の儀式を迎え、裳を着ける。華やかな衣装! だが、まひろの表情は冴えない。重いとぼやき、「人はなぜこんなにも儀式が好きなのでしょう」と不服そうだ。
どうやら為時(岸谷五朗)とのやりとりから、宣孝(佐々木蔵之介)が援助をしていそうだ。儀式ができたことについて為時は礼を述べている。
そんな為時とまひろの関係は最悪だ。母の死を隠した為時を許せず、言葉を交わすことはない。宣孝がとりなすがふてくされた表情を見せるまひろ。
「つきつめて考えすぎると幸せになれんぞ」という言葉にも、宣孝にかわいいと思われる必要はないと返す。
これだけでも、なかなか面倒な性格をしているということが分かる。
父との関係が悪いのは母の死が原因している。母を殺した相手のことをまひろは6年間許していないのだろう。宣孝に右大臣・藤原兼家(段田安則)の二の君の名は「ミチカネ」ではないか、と尋ねる。宣孝はとぼけ、知ったところでどうしようというのか? と聞き返すと、まひろは分からないと下を向く。
「分からぬなら黙っておれ。これは儂の心からの忠告じゃ」どこかとぼけたような、軽さを感じる宣孝だが、忠告を口にする場面では声のトーンも空気も変わる。こちらはこちらで食えない人だということがよく分かる。
父娘の間に残る遺恨
一筋縄ではいかない登場人物たち
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