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子役出身の高橋一生(45歳)の“独特すぎる間合い”。新ドラマで見せる「まばたき3回」が妙にジワる

 2026年10月期もフジテレビのドラマ作品が面白い。政治と金をテーマに、なかなかスケール感あるエンタメ作品に仕上がった、石原さとみ主演の『ポリティカルパン』(毎週水曜夜10時放送)はワクワクさせてくれる。  いや、それだけではない。複雑極まりない演技を繰り出す出演者がいる。議員役の高橋一生である。視聴者の目と耳はもうひたすら高橋に向けられるしかない。  謎めいた演技と声。何が高橋一生のあの圧倒的な独自性を可能にしているのか? “イケメン研究家”加賀谷健が解説する。

まばたき3回が妙にジワる……

『ポリティカルパン』(フジテレビ)公式サイトより

『ポリティカルパン』(フジテレビ)公式サイトより

 石原さとみ主演ドラマ『ポリティカルパン』の高橋一生がいい。物語の舞台は一応、架空の国という設定の「民主主義国 ニッポニア」。時代は現代。大泥棒(怪盗)に憧れる主人公・如月弥生(石原さとみ)が狙うのは、政治の金。それも中枢の官房機密費だ。  その使途はよくわからないとされ、政権を維持するための汚い金があちこち飛び交う。現内閣の実権を握る国自党副総裁・小早川士郎(草刈正雄)に重宝されているのが、国自党・経理局長の夏目将門(高橋一生)。元財務省の官僚である彼は、金の計算に強い。  他にも何かと面倒な仕事を頼まれる。第1話中盤では、士郎の長男・颯(寛一郎)が初出馬することになり、その世話役を引き受ける。夜な夜な邸宅に集まり、士郎から無言の圧をかけられる場面がコミカルだ。  夏目は不思議な間を置いて、「私でよろしければ」と快諾するのだが、その間がちょうどまばたき3回分。明確にカウントできる。そして彼のまばたき3回が妙にジワるのだ。

意外なほど長い俳優歴

 極端に風変わりだというのに、それがなぜか心地よい間合いだと思わせてくれる。高橋一生という俳優はいつでも謎めいている。そうつくづく思う。いったい全体、あのように粘り気があり、それでいて軽やかに持続する演技というのは、どうやってアウトプットできるものなのか?  これは単純な疑問でしかないのだが、彼の俳優歴が意外なほど長いことが何かしら関係しているのかもしれない。俳優デビューは1990年。高橋は1980年生まれだから、10歳そこそこだったことになる。というか、彼はそもそも子役出身だ。  1995年公開のジブリ映画『耳をすませば』で声優をやった経験が大きな足掛かりになったのだが、1989年に少女漫画雑誌『りぼん』で連載されていた原作漫画が単行本化されたのも1990年だった。  そこから2015年放送ドラマ『民王』(テレビ朝日系)で現在の高橋らしい演技がぐんぐん頭角を現す。長い俳優歴が、あのエキセントリックな間合いの表現をじっくり形成してきたのだといえば、ひとまず説明はつくのかどうか……。
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高橋一生は「眠くなる声」なのか?
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