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朝起きたら顔がヒドいことに…!本当は怖い「花粉症皮膚炎」

<病気の予兆を見逃すな/医学ジャーナリスト・市川純子>  その不調は病気のサインかも!? 私たちを襲う危険な病気とその予兆を、ケーススタディで紹介します。

かゆみでメイクもできず、マスクでごまかす

朝起きたら顔がヒドいことに…!本当は怖い「花粉症皮膚炎」 金融機関の窓口で働くOさん(25歳)は、毎年冬から春にかけて肌荒れをおこす。この時期はいつも使っている化粧品も合わなくなるので、肌には何もつけられない。夜中はかゆみで目覚めてしまうこともある。  肌がピリピリしてかゆいので昼間もノーメイクで過ごしている。特に目の周りが赤くかぶれている。エステサロンなどに相談に行きたいが、何をしてこれ以上悪くなるのが怖くて何もできないでいた。  通勤中はマスク、昼間は大きなメガネをかけてごまかしている。  ある朝鏡を見て驚いた。寝ながら無意識に掻いた頬から血がにじんで全体的に赤く腫れていた。特にまぶたが腫れて目が開けられない。  小さな支店で窓口のシフトに余裕はないので、同僚に迷惑をかけてしまうのは心苦しい。でも出社したとしても窓口に出られない。 「今日は体調が悪いので有給をとります」と連絡をして皮膚科に向かった。

皮膚科の診断は「花粉症皮膚炎」だった

「毎年1月から春にかけて肌が荒れてかゆくて辛いのです。特に顔と手、首がかゆくて仕事にならないのですが」。  医師は全身の皮膚をチェックした。 「Oさんの場合、顔など出ているところに多く発症するので花粉症皮膚炎が考えられます。一般的なくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの他にこのような皮膚炎出ることもあります」医師は告げた。  0さんは冬の乾燥が原因だと思っていたのに花粉症が原因であったことに驚いた。毎年ゴールデンウイークに良くなるのは、そのせいだったのかと納得したOさんだった。

バリア機能を高めるスキンケアが大切

 アトピー性皮膚炎の治療で定評のある東邦大学医療センター大橋病院(http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/ohashi/dermatology/)の高橋美咲先生によると
高橋美咲先生

高橋美咲先生

「最近は、スギ花粉を中心とした花粉症が、鼻や目だけでなく、肌にも症状がでることがわかってきました。この季節にまぶたが赤くなったり、かさかさしたりする方が 多くなり来院される方も多いです。他にはほほ骨のあたりや、顎や首などにかゆみを訴えられます。  またかぶれやすいからと何もつけないでいると余計に皮膚症状がひどくなります。花粉症皮膚炎の方は肌を守るために普段よりも念入りにクリームなどを塗る必要があります。スキンケアを、塗りこんだあとにテイッシュが付着するくらいしっとりさせるのがポイントです」とアドバイスをしています。  東邦大学の皮膚科では敏感肌の方向けにスキンケアセミナーを実施しています。次回は2月1日と8日、銀座で行われます。(http://www.fancl.jp/ginza-square/campaign/index.html) 【市川純子】 1961年栃木県生まれ。私鉄系広告代理店、PR会社を経て、2004年ヘルスケア、スキンケア、栄養および食に特化したPR会社「株式会社ジェイアンドティプランニング」を設立。20年以上ヘルスケアのビジネスをサポートすると同時に、数多くの疾病啓発や生活提案に取り組んできた。医療全般、スキンケア、栄養療法などが得意分野。製薬会社、医療機関、化粧品会社、食品会社などのクライアントを数多く受け持つ。著書に『危険な病気の意外な予兆69』(宝島社) J&Tプランニング http://www.jtplanning.biz/ ブログ http://ameblo.jp/ebisuonnashacho/
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大きな病気は意外な予兆と共にやってきます。身体からのメッセージを見落とさないこと、そして見つけた後に正しい科で受診すること。この2つを的確に行えれば、重大な病気でも早期発見の可能性が高まります。本書では、日本人が見落としがちな様々な大きな病気の意外な予兆を、わかりやすくご紹介。厄介な病気も、初期に判断を誤らず早期発見・治療に取り掛かることができれば、治癒する確率はグンと上がるのです。正しい情報を知ることこそ、ずっと健康でいるための秘訣です!

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