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エアコンを28度にしたい彼女と、18度が理想の彼氏。同棲してみたら…

 同棲中や結婚後、意外と困るのが部屋の設定温度。女性と男性とではちょうどいいと感じる室温に差があることが多いからです。 エアコン「20代のころに同棲していた元カレは極端な暑がりで、クーラーを使わなくても十分過ごせる5月のうちから冷房を入れようとしたので驚きました」

冷房が利きすぎの部屋でダウンジャケットを着ていた!?

 そう振り返る桧山留美さん(仮名・36歳/歯科衛生士)が付き合っていたのは、なんとプロレスラー。有名団体ではなく小さな団体の所属選手だったそうですが体重は100キロ以上、身長も180センチを超す巨漢だったといいます。 「しかも、ありえないことに設定温度を18度にするんです。私は冷房がちょっと苦手で、1人暮らしをしていたときは扇風機をよく利用していて、冷房は入れても高めの28度。でも、それは彼にとっては適温じゃなく、汗をかくような温度でした。  試合のない日はカレが練習から帰ってくる時間のほうが早いので、そうすると部屋は冷蔵庫の中みたいにキンキンに冷えているんです。私にとっては適温より10度も低いため、帰宅すると上着を何枚も羽織ったり、それこそ冗談抜きにダウンジャケットを着て完全防備するのが日課になっていました」 エアコンの温度 しかし、理想の室温がそこまで違うと、環境もまったく違うはず。一方的に彼氏に合わせて大変ではなかったのでしょうか? 「ベストな状態で試合に臨んでほしいと思っていたから全然苦じゃなかったです。きっとそれだけカレのことが好きだったんでしょうね。  不便には感じなかったかといえばウソになりますが寝室は分けていましたし、ストレスを抱えるほどではありませんでした。ただ、最初は一緒のベッドだったから、そのときは寒くて全然寝られず大変でしたけど(苦笑)」

寒い部屋で夏場も鍋を食べていた

 こんな彼氏ですから冬場も暖房は使わず、室内には常に冷気がただよっていたとか。それでも夏場に比べると過ごしやすかったようです。 「コタツとホットカーペットがあったので。でも、一年中寒い部屋で過ごすならわざわざ片づける必要はないなと思って、同棲2年目からは夏場も置きっぱなしにしていました。おかげで電気代だけで2万円以上かかる月もあり、かなりの出費でした」  年間を通じて部屋が寒いため、冷やし中華やそうめんといった身体を冷やすような食事は留美さんが拒否。そこだけは譲ることができなかったそうです。 「反対に夏場でもアツアツの鍋をよく食べていました。カレも練習後に交替で食事当番を担当していたので料理は得意で、寄せ鍋やキムチ鍋、トマト鍋などいろんな鍋料理を作ってくれました。  今は旦那さん相手にいろんな鍋料理を振る舞っていますが、カレ直伝のメニューも多いんです。もちろん、そのことは内緒にしていますけど(笑)」
桧山留美さん(仮名・36歳/歯科衛生士)

桧山留美さん(仮名・36歳/歯科衛生士)

別れたのは室温問題ではなく相手の浮気

 でも、それはつまりプロレスラーの彼氏とは破局したということ。理想とする室温の違いが問題でなかったとしたら、なぜ別れてしまったのでしょうか? 「浮気されたんです。それも一度や二度ではなく何度も。  最初はこういう職業の方だからモテるだろうし、許そうと思いましたが反省して神妙な態度を取っているのはバレた直後だけ。同じことを何度も繰り返すカレに結婚したら苦労しそうだなと思い、私から別れを切り出しました。  正直、旦那さんは細身で体型は好みではないですけど、真面目で浮気もしませんし、なにより部屋の設定温度が28度でも文句を言いません。私と一緒で基本的に寒がりみたいなので、そこは助かっています」  ひとつ屋根の下で暮らす以上、室温問題は思っている以上に重要です。一緒に住み始めてからトラブルにならないよう事前に確認しておいたほうがいいかもしれませんね。 ―シリーズ「私が気になって仕方ない感覚や言動の違い」― <文/トシタカマサ イラスト/ただりえこ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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