うまっ!缶ビールが美味しくなる「3度注ぎ」テクニック【動画解説】
同じビールとは、思えません。
ビールって、容器や注ぎ方によって、味が違ったりしませんか? 缶でそのままが美味しいのか、それともビアグラスに注いだ方が美味しいのかなど、イマイチよくわかりませんよね。
先日、キリンシティ六本木店のオープンイベントに参加し、目からウロコの体験をしてまいりました。秘密は「注ぎ方」にあり。今回はそこで教わった、お家でカンタンに楽しめる「3度注ぎ」についてご紹介したいと思います。
「3回注ぎ」、「3度注ぎ」とは?
美味しくなる科学的根拠って?
「ホップ由来の香り」について。グラフは、香気成分ミルセン+リナロールの変化。
「3回注ぎ」と「泡なし」のビールを比較したところ、直後は「泡なし」の方が香り高いものの、時間がたつにつれ、「3回注ぎ」に軍配が。これは、勢いよく泡を立てることで、香りが飛び出すから。また、泡が「蓋(ふた)」となり、時間が経過しても香気成分が液体部分に多く残るため、香りが長く保持されるとのことでした。
⇒【グラフ】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=100311
(2)苦味が変化する
もう一つは「苦味」が決め手でした。ビールには、本体の「苦味成分」と、苦味に柔らかさや奥行きを与える「後熟成分」の2種があります。「苦味成分」は、泡との親和性が高いため、最初は上部に存在。
泡が次第になくなるにつれ、下の液体部分に移行するため、味が変化。つまり、泡がしっかり作られる「3回注ぎ」によって、時間がたっても飲み飽きないビールとなるのです(画像は3回注ぎビールの苦味変化)。
⇒【画像】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=100314
難しい話はここでおしまい。お家でできる「3度注ぎ」の方法をご紹介します。
⇒【解説動画】缶ビールが美味しくなる「3度注ぎ」テクニックhttp://joshi-spa.jp/100304 【解説】 【1】グラス(あらかじめ冷やしておくと一層美味しい)を用意する。ワイングラスのような形状だと、より香りを楽しめる。まず、ビールをなるべく高い位置から注ぐ。最初はゆっくり、途中から勢い良く泡を立てるように。泡のおさまるのを待つ。 【2】ビールと泡が1:1くらいになったところで注ぎ足す。目安は、泡が1センチくらい盛り上がるまで。 【3】泡が落ち着いたら、最後に静かに注ぎ足し、泡を押し上げるように1.5センチ高さまで盛り上げる。泡が細かいクリーム状になれば大成功。 1度注ぎ、3度注ぎ、3回注ぎ。比べてみると、なるほど!百聞は一飲にしかずでした。さあ、皆さんもさっそくお試しを! ※キリンシティでは、熟練のビアマイスターが樽生ビールを3回注ぎする「ご馳走ビール」が楽しめます。キリンシティ http://www.kirincity.co.jp/ <TEXT/スギ アカツキ>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12


