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藤井流星が冴えないバンドマン役に。男4人のピュアな友情ドラマって?

ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ  女子が絶対にホレないほうがいい“3B”という職業があります。いずれも“B”から始まるそれは、すなわち“美容師・バーテン・バンドマン”。  彼らはイケメンで女慣れしていてモテるから、ヘタに落ちるとえらいことになる……。「そうならんよう、気をつけましょうね」と、娘たちを諭すため3Bなるくくりがあるのですが、ドラマ『正しいロックバンドの作り方』(日本テレビ系)のバンドマンたちは、どうも様子が違うのです。 藤井流星が冴えないバンドマン役に、ピュアな友情ドラマにほっこり

ちょっと冴えない男4人の成長物語

 リーダーのシズマ(ギター・ボーカル/藤井流星さん)率いる“悲しみの向こう側”は、電撃ロックフェスへの出場を夢見るインディーズバンド。メンバーは高校の同期だったオギノ(ベース/栗原類さん)、コバ(パーカッション/吉田健悟さん)、それにシズマの弟・テツ(ドラム/神山智洋さん)という身内感たっぷりの構成。  大学生のテツ以外は26歳と、夢と現実のはざまで悩む年頃です。 「まぁなんだかんだいって“バンドもの”だから、熱くキリキリした話なんでしょ」と思いきや、まったくもってキリキリせず、回を追うごとに生あたたかさは増すばかり。  ためしに、同じ藤井流星さんがカリスマボーカル、神山智洋さんがギタリスト役を演じたバンドドラマ『SHARK』(平野紫耀さん主演)及び『SHARK~2nd Season』(重岡大毅さん主演)と比較してみると……。

真逆すぎる2つのバンドドラマ

“SHARK”のバンド界にあったものメンバーの死、メンバーの喉に限界が来る、メンバー間の軋轢、メンバーの移籍、ライバルバンドとの確執、レコード会社との駆け引き、プロデューサーの陰謀、男ふたりと女ひとりでルームシェア、親友と三角関係、おしゃれなスタジオ、美人のレーベル担当、バイト先が楽器店、ライブシーン多数、ネットで人気投票一騎打ち、等々。 “悲しみの向こう側”のバンド界にあるもの ・メンバー募集で質感の違う男性が来てしまう、宣材写真の撮影で素っ頓狂なポーズを取らされる、対バン相手の方が人気者、熱狂的なファンかと思えばメンバーのおばあちゃん、バンドマンと言えず商社マンと嘘をつく、元カノに未練タラタラ、正社員という地位に揺れる、バイト先がブラック居酒屋、日本家屋で実家住まい、今のところライブシーンがほぼない、まずは公募枠でロックフェスにエントリー、等々。  なんですか、ウォッカとほうじ茶くらいの落差が本当にいとおしい。

なんだかんだバンド大好きなメンバー達にほっこり

 美しい流星さんと神山さんが、見事にアイドルオーラを消して“垢抜けないバンドマン”になりきっているのも素敵です。  シズマは「バンドがいちばん!」と思いつつメンバーの心に寄り添うことを忘れず、本心の読めないオギノもなんだかんだとてもバンドを愛していて、お調子者のコバはなんとかバンドの役に立ちたいと思い、「就職が決まるまでのつなぎ」とクールぶっているテツも胸のうちはバンドが好きでたまらない様子。  「あなたにとってバンドとは何か?」と問われ、はにかみながら「家族……かな」と答えたテツと、同調するメンバーたちに、心がほっこりぬくもりました。  “悲しみの向こう側“が見せてくれるのは、かっこ悪くて愛すべきバックステージ。そして、小学生男子のようなピュアな友情。ロックバンドという秘密基地をのぞき見る楽しさ。ステイホームが叫ばれる今、アットホームな彼らが奏でる“おもしろ”に、癒やされることこのうえありません。  電撃ロックフェスに投票できるなら、ぜひとも“悲しみの向こう側”に一票入れたい――そう思う、今日この頃です。 <文/みきーる イラスト/二平瑞樹> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!
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