セクハラ報道された箕輪氏、“クソLINEの典型”すぎて驚いた
「スッキリ」(日本テレビ)のレギュラー曜日コメンテーターや堀江貴文イノベーション大学校で特任教授をつとめる、幻冬舎の編集者・箕輪厚介氏の不倫強要とセクハラを、文春オンラインが5月16日に報じました。
『《絶対変なことしない》《でもキスしたい》幻冬舎・箕輪氏が不倫関係を迫った「エイベックス松浦自伝」出版中止の真相』(文春オンライン)と題された記事によれば、箕輪氏が執筆を依頼していたライターA子さんに対し、社員編集者とフリーランスのライターという圧倒的に強い立場を使い、肉体関係を迫ったとA子さんが告発。
加えて、2ヶ月かかりきりで原稿を書き上げた後に出版計画が中止になった結果、A子さんに経費・原稿料が一切支払われなかったと報じられています。
文春報道に対して、箕輪氏はノーコメントなので詳細な事実関係はわかりませんが、画像で掲載されたFacebookメッセンジャーでの文面は壮絶でした。
箕輪氏は、本の依頼から約2週間後に突然「Aちゃんの家に行きたい」と言い出したそうで、その際のやり取りは例えば下記のようなものです。(以下角カッコは「文春オンライン」誌面から)
<箕輪「明日Aちゃんち行きたい。家じゃなくてもいいし、何時でもいいから!」>
A子さんが、明日のスケジュールは大丈夫だと返すと、
<箕輪「屋内の部屋みたいな場所でも大丈夫?」
A子「www」「カフェみたいな場所で、お茶みたいなもの飲みたいです。」「ご飯屋さんみたいな場所で、ご飯みたいなもの食べるとか。」
箕輪「お茶はもういっぱい飲んだし、お腹もいっぱい。」「絶対変なことしないから!」
A子「あ!それ!」「風俗で培った、なし崩しの技ですね!」
箕輪「Aちゃん、ほんとお願い。技とかじゃなくて、ただゆっくりしたいだけ!」>
A子さんの自宅に固執する箕輪氏。おまけにホテルに誘うようなメッセージも送信しています。
<箕輪氏「お城みたいなとこあったからそこ行こう!あとは入ってから、話そう」「お願いします。心から優しくします。」
A子「優しくしてください!」「カフェで。」>
結果、断りきれずに箕輪氏を家に上げたところ、拒否しても強引に体を触ってきたため、「無理です、もう帰ってください」と強引に家から追い出したとA子さんは告発しています。
ちなみに、箕輪氏は既婚者で二児の父親です。
この件を「完全無欠のクソLINE案件」と指摘するのは、文筆家であり、恋バナ収集ユニット「桃山商事」の代表・清田隆之さん。
「クソLINE」とは、関係性の薄い男性から、女性に向けてカジュアルに送りつけられてくる性的あるいは無礼なメッセージで、桃山商事ではサンプルを集めて徹底検証しています。
箕輪氏とA子さんとのやり取りについて、清田さんに解説してもらいました。(以下、清田隆之さんの寄稿です)
記事中でさらされている部分でしか判断できませんが、この短いやりとりの中には「クソLINE」的なエッセンスが凝縮されているように感じました(実際に使われていたのはFacebookのメッセンジャーですが)。
まず前提として、二人の間には「立場」や「力関係」が絡(から)んでいますよね。A子さんは箕輪氏にそっぽを向かれたら仕事を失いかねない状況にあったわけで、それが「断りづらさ」や「穏便対応の必要」の発生源になっていた。
A子さんのリアクションに対して「ノリノリだった」「むしろ彼女のほうからも誘っていた」などと見る向きもありますが、そう感じてしまう人は完全にセクハラ思考に陥っています。
あれはむしろ真逆で、「相手を怒らせずにセクハラをかわす」という高度なオペレーションの結果のはずです。
桃山商事のクソLINE研究では“笑”という文字の使い方に着目しているのですが、男性側が使う(笑)は罪悪感や加害意識を中和させるためのものであるのに対し、女性側は穏便に済ませるための「気遣いの“笑”」となっている場合がほとんどです。
しかし、男性側はそれが気遣いであることに気づかず、優しく受け入れてもらっていると勘違いし、ますますつけあがるという悲しいすれ違いが本当によく起こっている。箕輪さんの対応もその典型のように見えます。
そもそも、既婚者である箕輪さんが仕事相手のA子さんに対して「家に行きたい」と申し出、「絶対変なことしないから!」と約束していたくせに、結局「触っていいですか?」「キスしませんか?」と言って強引に体に触った……って、これはもはや性暴力ですよね。
「握手しかできなかった」とさも“譲歩”みたいに言ってますが、A子さんが身体的に感じていたであろう恐怖を想像すると、握手ですら気持ち悪く思えてなりません。そのまま手を引っ張られて強引に抱き寄せられる可能性だってあるわけですから。
箕輪氏のメッセージは「完全無欠のクソLINE案件」
A子さんのリアクションは「相手を怒らせずにセクハラをかわす」ため
女性側は穏便に済ませるために「気遣いの“笑”」を使う
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