気になることがあるとネット検索をするクセがある方は多いと思いますが、私もその1人。夫が病気になったばかりの頃は、不安から1日中検索をしていました。
特にがんの治療については、さまざまな専門サイトや闘病ブログを読み漁りました。
しかし、どんなものを見てもネガティブなことが書いてあることが多く、逆に不安は募るばかり。しかも人によって効く抗がん剤が違う上に、治療の方法はその人のがんの状況によってさまざまなのです。
結果的に、私は検索をすることをやめました。がんの治療は十人十色。すべて結果論で、最初から正解など誰にもわかるものではないのです。
いずれにしても、人は必ず死ぬもの。病気がどういった方向になったとしても、検索する時間があるなら、夫との残された時間を有意義に使おうと考えるようになりました。
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日常に追われていると、明日突然生活が激変するなどと想像すらしないもの。ですが、いざパートナーが倒れ、自分がいかに日常に胡坐(あぐら)をかいていたかということに痛いほど気がつきました。
今、新型コロナウイルスによる日常の変化を経験し、改めて「当たり前などない」という事実に直面している方も多いはず。大事な家族や仲間が明日も当たり前のように健康でいるとは限りません。いつでも感謝と思いやり、そして経済的なリスクヘッジを日常的に心に留めて、何かあったときに後悔することのないように過ごしたいですね。
―シリーズ「
人生の転機で変わったもの、変わらなかったもの」―
<文/関由佳>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】関由佳
筆跡アナリストで心理カウンセラー、カラーセラピストの資格も持つ。芸能人の筆跡分析のコラムを執筆し、『村上マヨネーズのツッコませて頂きます!』(関西テレビ)などのテレビ出演も。夫との死別経験から、現在グリーフ専門士の資格を習得中。
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