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婚活で「料理できます」アピールをする、38歳・実家住み女性のカン違い

家事は料理だけではない!

 そもそも、料理は家事のほんの一部にすぎません。ケイコさんはそのあたりを認識しているのでしょうか? 掃除「成果が分かりやすい料理みたいな家事以外の、今の状態を保つための家事ってたくさんあるでしょう。掃除、洗濯、買い出し、家計のやりくり、諸々の手続きとか。そういうのも含めて家事ってみなしていた?」 「いえ……でもやればできると思います」 「じゃ、やってみてから家事出来ると言いましょうよ。料理なんて、ご飯だけ炊いて総菜を買ってきたっていいし、一番アウトソースしやすい家事なんですよ。それが分かっていないならば、やっぱり一度は実家を出たほうがいいですよ。ケイコさんは何かをやってもらうことが当たり前になってると思う」  収入面で一人暮らしできないなら仕方ないですが、ケイコさんはそうではありません。世間知らずなケイコさんに一人暮らしを提案すると……。 「でも、一人暮らしって初期費用が結構かかりますよね」 「そうですね。住む場所にもよるけれど、東京なら30~50万円ぐらいでしょうか」 「そのお金があるなら海外旅行だって行けるのに」 「自立と娯楽との天秤で、娯楽を選んできた結果が今でしょう」  図星だったのか、胸に手をあてて倒れるふりをするケイコさん。 「今のでグサッと刺さりました。そんな女性嫌ですよね」  考えが甘い部分もありますが、なぜだか彼女は憎めません。

一人暮らしをして、ようやく世間知らずと気づいた

 ケイコさんが一人暮らし宣言をしたら、母親には真っ先に「できるの?」と心配され、自分がいかに自立していない印象を持たれているのかを知ったそうです。 一人暮らし 家賃相場も知らず、希望するJR駅で駅近マンションを探したら予算を超えてしまい大慌て。自分の予算内で条件を見直し、職場への通勤が片道40分の物件に決めました。  引っ越しの日に、ガスも電気も契約しないと使えないということを初めて知ったそうです。「私って世間知らずだ」とようやく気が付いたのです。一方で、通勤時間が減り、さらに外出の度に「どこに行くの?」と親に詮索されないことがこんなにも楽なのかと、一人暮らしのメリットにも気づきました。 「親が2~3つのスーパーで買い物するのを非効率だなと思っていたけれど、お得に買い物するためだったんですね。今まで仕事帰りにスタバに寄ったり、友達と1000円近くするランチに行くことも平気でしたが、お金の使い方をかなり見直しました。  引っ越しの時に使っていない化粧品、服もたくさんあって、衝動買いも止めようと思いました。話題のお店に行こうと誘われても、今まではそういうお店をチェックすることがオトナのたしなみと思って行っていましたが、そんなの娯楽を正当化していただけですね」  一人暮らしを始めてから、人間関係も変わったようです。習い事や外食好きな実家暮らしの独身女性と疎遠になっていき、彼女たちから海外旅行も誘われなかったそうです。
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「初デートでチェーン店」でナシにしていた過去
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