「猫好き」って結婚相手に必要?
「動物好きに限定せず、相手を探してはどうでしょうか?アヤさんの場合、猫好きというより、弱い立場の方に思いやりがある人っていうのが重要な気がします」
「そうですね。初めからしぼりすぎていたかもしれません。どうしたらいいですか?」
アヤさんの性格から、猫好きに拘らず、幅広い人と出会うべきだと感じました。そこで、より多くの方と出会えるマッチングアプリの提案をすると……?
「試しにマッチングアプリを使いませんか?いろんな方が登録してますよ。アヤさんは彼氏ができたらどんなデートがしたいですか?」
「家の中でゆっくりしたいですね。あとは公園でピクニックしたり、商店街をお散歩したり、ショッピングモールに出かけたりしたいです」
「じゃ、そういう内容もプロフィールに書いて、サブ写真に猫の写真を使ってはいかがでしょうか?」
「試しにやってみます!」
さっそくアヤさんはマッチングアプリに登録し、何人かの男性とマッチしました。いきなり会おうとする男性、質問攻めな男性、いろんな方がいる中で、メッセージのやり取りがストレスなく続く男性は少ないと気が付いたそうです。
マッチングした中に、顔がよく分からない上、ただ突っ立っている写真の男性がいました。介護関係の仕事をしている、1歳年上の男性です。
明らかに女性ウケは良くない写真でしたが、試しに会ってみることに。すると実際はとても穏やかな方で、リラックスして話せたそうです。
今まで、ほぼ話さないか自分のことばかり話す男性が多かったのに対し、どちらかだけ話すわけでもなく、自分の話をした後はアヤさんに質問をしてくれたり、会話のテンポがちょうどよく好印象だったのです。そこで、猫を飼っていることも話してみました。
「飼ったことがないから分からないですが、
猫が僕のことを気に入ってくれればいいですね」と言われたそうです。猫目線での優しい言葉に、アヤさんはとても感動しました。
2回目デートの待ち合わせの際に「また会っていただけるなんて嬉しいです!」と本当に嬉しそうな彼を見て、純粋だなぁと感じたそうです。3回目のデートは公園でピクニックだったのですが、なんと
3回のデート全て同じ服! でも、女性慣れしていない感じも嫌でなく、ほほえましく思ったそうです。
3回目のデートの帰りに「よかったら付き合ってもらえませんか?」と言われ、アヤさんは「分かった。ただし猫に会わせてから返事をしてもいい?」と答えました。
数日後にアヤさんの家に来た際、
猫はすぐに彼の足にすり寄っていったそうです。それが決め手で交際を承諾し、数か月後には親に紹介して結婚することになりました。
「前の私ならダサいと思って2回目以降会うことはなかったと思います。しかも私が初めての彼女だそうです。でも、彼は電車に乗っていたら必ず高齢者に席を譲るし、困っている人に優しいんです。彼となら家族になれると思いました」
「独身で猫を飼うと結婚できない」といわれますが、
猫によって本当に選ぶべき男性を見つけたアヤさん。猫も認めた思いやりのある男性と、幸せそうに暮らしています。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<取材・文/菊乃>
菊乃
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:
@koakumamt