「でも1時間が過ぎたころ、さらにお酒を飲んでいるのもあってもう我慢できないくらい尿意がこみ上げて(?)きたんです。
止まらない恋心。
とめどない尿意。
「もじもじと我慢しているのを先輩に見られたくないので、
まずはとにかく先輩にお酒を進めて酔わせようと。急にぐいぐい飲まされるので先輩も戸惑っていたんですが、それでももうじっとしていられないくらい膀胱がパンパンになって。
砂浜を行ったり来たりしたり、意味もなくボックスステップをやってしまったり(ダンスの基本ステップで、4歩で足を四角形に動かす)……。先輩もいい感じに酔ってくれてはいるんですが、それでも変だと感じたのか『急にどうしたの?』と困った顔で何度も聞かれてしまいました」
酒をやたら勧めだし、突然ウロウロと歩き回ったと思いきやボックスステップを踏みだす女性。実際にその場にいたら誰でも困惑しそうですが、それだけでは終わりません。
「もう歩いたりステップを踏んだりではごまかせないくらいまでに達してしまい、『わ~キレイ♪』と
花火を振り回してコンテンポラリーダンスを舞わないとガマンできなくて……!」
コンテンポラリーダンスは、最近では歌手の瑛人さんの『香水』のミュージックビデオでも広く知られましたが、全身で感じるままに感情や動きを自由に表現する、前衛的なダンスです。
「花火を振り回しながら、突然全力でコンテンポラリーダンスを踊られたら誰だって怖いですよね。『何してるの』って笑ってくれてはいたんですが、どこか引き気味でした。そして尿意をガマンして1時間半。もはやコンテンポラリーでは耐えきれず、かといって今更駅のトイレまで歩けません。その結果、
泥酔したふりをして波打ち際にドボンと……」