闘病生活を支える中で、まりなさんが一番つらく感じるのは治療薬を飲ませるとき。
「とても嫌がるので毎回、ごめんね…と思いながらあげています。あと、肥満細胞腫の治療として分子標的薬を飲ませる時は、副作用で吐き気止めも嘔吐してしまうので、こちらも苦しくなります」
しかし、まりなさんは希望を捨てていません。
「以前、歩けなくなったときは獣医師から“良くても現状維持”だと言われましたが、諦めたくなくてマッサージなどをしていたら、約1か月後にまた歩けるようになってくれた。だから、今回も諦めず、また歩けるようになると信じているんです」
そんなももちゃんは今年の1月に、日本動物愛護協会から「長寿表彰」を貰いました。

日本動物愛護協会から贈られた「長寿表彰」。心なしか誇らしげに見える
長寿表彰とは、家族の一員として暮らしている高齢の動物たちを表彰しようという取り組み。猫の場合は、18歳以上の子が対象となります。
「表彰してもらえて、涙が出るくらい嬉しかった。生きていてくれるだけで十分ありがたいし幸せなのですが、19年間頑張って生きてきたことを証明できたことで、これからも長寿でい続けられるように大切に想い続けよう、一緒にがんばろうという気持ちになりました」

膝の上で甘えるももちゃん
表彰されることがすべてではないけれど、たくさんの猫やその家族が表彰を受けることで自分のように幸せな気持ちになれたら素敵。そう思ったまりなさんはより多くの人に長寿表彰の存在を知ってほしいと考えています。
「病気と闘っている猫ちゃんやご家族もたくさんいると思うので、元気な猫ちゃんはもちろん、闘病中の猫ちゃんたちの目標にもなったらいいなと思います。」