誠実な人柄は誠実な結果を生み出すものですが、京介さんはマッチングアプリを通じ、コロナ以前に4人の女性と対面することになります。

「4人中、2人は合わないなといった感じでした。残る2人は趣味も合うので、個人的にはいいなと思ったりもするのですが……なかなか思った通りにはいかないものですね」
弱気に話す京介さんですが、その理由はマッチングアプリでご縁をつなぐ難しさが関係しています。
「最初に良かったと思ったAさん(30代中盤)は、2回目のデートをし、もう少し会って仲を深めたいなと思ったタイミングで突然連絡が途絶えました。
もうひとりの女性Bさん(30代前半)は、コロナ前後で合計4回会っており、年齢や諸条件的にも申し分ないんです。でも、僕が言うのもおこがましいのですが、正直喋っていて、合わないわけじゃないけれど、全く楽しくないんです」
マイナスポイントをあげても仕方ないんですけどねと前置きした上で、京介さんはBさんについて、「ちゃんと働いているし、休みも土日で合う。趣味も合っていると思うけれど、恋愛感情のような気持ちが湧き上がる感じや、本音を語り合えているといった実感が全くない」といいます。
正直筆者が彼の立場であれば、迷わず「ナシ!」と思ったのですが、彼が悩むのは、ご自身の年齢や置かれた状況への危機感と合わせて、コロナ禍という状況もあるのかもしれません。
「4人の方とやり取りをしたのは、全部1月末~新型コロナによって自粛要請が出る前のことです。4~5月の在宅期間は僕も外出しませんでしたし、新しくマッチできた人はいません。そこから今日までもマッチ出来た人はたった1人。それもプロフィールを見たら61歳で、これからどうしたものかという感じです」

元々ガツガツ進む方ではないし、女性から積極的に求められるタイプではないという京介さん。なんとコロナ禍以降、女性と全くマッチできなくなってしまったそうです。
最近増えつつあるオンラインデートやオンライン合コンの類は、「どうやって話したらいいか分からないし、将来を見据えた方といきなりオンラインで話すことには抵抗がある」という理由から手を出せていないそうです。誠実ゆえの価値観が、京介さんの婚活への足を引っ張ります。