マハロ/PIXTA(ピクスタ)
次にヘルシー系で人気が高まっているのが登山やパワースポット巡りなどヘルシー系の趣味コンだ。同種のイベントを数多く行うMariru Partyの代表・清原邦雄氏はこう話す。
「友達づくりに近い感覚で参加でき、同じ趣味を持つ人と出会えるのが趣味コンのメリット。開催地も観光地やデートスポットなので、雰囲気もいい。コロナ禍で問い合わせは増えています。通常の婚活パーティのように『はじめまして』から会話を始めるのではなく、隣に並んで歩きながら『今日はハイキング日和ですね』といった自然な会話からスタートできるので、人見知りの人も参加しやすい。アウトドア系は特に恋愛の成就に大切な“3つのING”、フィーリング・ハプニング・タイミングが生まれやすい点もメリットです」
別の登山系出会いイベントに参加した男性(30代)は言う。
「突如、夕立が降ったんですが、雨宿りのために立ち寄った麓の蕎麦屋で参加者たちがいい雰囲気になったんです。吊り橋効果っていうんですかね。僕も隣に座った女性とカップルになりましたが、他にも何組かその後、交際が始まったそうです」
こうしたイベントでは、通常のパーティに比べて仲良くなれる確率は高いようだ。
「山や海など、場所が都市部から離れている場合、解散後に同じ方向になりやすい。例えば高尾山なら新宿に集合することが多いのですが、それぞれ山手線、地下鉄というふうに分かれていく。『家が近いですね』『また会いましょう』という展開になりやすく、帰り道で恋が生まれるのです」(登山イベントに参加した40代女性)
アウトドア系や屋外趣味コンと並び、増えてきたのが「ヨガ婚活」などフィットネスを取り入れた出会いパーティだ。DMMオンラインサロン『マリアージュ倶楽部』を運営する清水博司氏は、スポーツジムと提携した理由をこう述べる。
「ウィズコロナ時代の婚活イベントということで、マヅカダンスカンパニーさんと一緒にヨガやトレーニング系のイベントをスタートさせました。今後も盛り上がりそうなので、へルシー系イベントにさらに力を入れていく予定です」
コロナ禍ではフィットネス業界も大打撃を受けているが、痛手を被った業種同士がタッグを組み、新たな出会い様式を提供し始めている。今後、ますますバラエティ豊かになっていきそうだ。
『
[婚活ビジネス]急成長のカラクリ』(扶桑社刊)の著者で、婚活評論家の有薗隼人氏は言う。
「7月以降、キャンプ合コンなどアウトドア系の出会いイベントは数も種類も増えており、人気も高まっています。感染リスクを考えた時に屋外だと安心できますし、それ以上に室内にじっと引きこもっていた期間が長いので、屋外に出て、体を動かしながらコミュニケーションを取りたいという需要も大きい。業界は厳しい状況にありますが、今後も斬新な企画が続々と出てくると思います」
これから屋外の気温は下がっていくが、ヘルシー系出会いイベントはさらに加熱しそうだ。
ヘルシー系出会いイベントの種類
【
フィットネス系】
ヨガやダンスで一緒に汗を流したら食事会で交流するという。
【
寺巡り系・登山系】
3密を最も避けられるイベントとしてコロナ以降、一躍人気に。趣味が似た人と出会える点もメリットだ。
【
免疫力アップ系】
免疫力を高めるメニューを参加者で食べる飲食イベントも登場。
【
バーベキュー系】
換気不要の屋外はコロナ時代の定番人気。海、山、公園などで開催されている。