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ずさんな結婚相談所の裏側。成婚者0人、主婦が片手間でやっている相談所も

「結婚相談所はどこも同じ」と思ったら大間違い!

 こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。  マッチングアプリが台頭する中、婚活の手段として今も根強い人気を誇る結婚相談所。大抵の相談所は連盟に加入しており、日本結婚相談所連盟IBJは加盟店2589社、日本ブライダル連盟BIUの加盟店は1612社など、相談所自体は全国に約4000社以上存在しています。これだけ数が多いと中には悪質な相談所もあり、せっかく入会したのに上手くいかなかったという話は多く聞いてきました。
結婚式

※写真はイメージです(以下同)

「お見合い希望日を仲人が間違えていた」 「説明を聞きに行っただけなのに、今すぐ入会しない人はどうせ結婚できないと言われた」 など、仕事として責任感を持っていたら起こりえないであろう話をよく聞くのです。  また、相談所担当者が書く会員PR文が「とてもいい人ですよ。ぜひ会ってみてください」程度という、誰にでも書けそうなやる気のない内容ということもザラにあります。一体どういうつもりで結婚相談所を運営しているのでしょうか。今回は、近畿地方で結婚相談所を運営している40代後半の林さん(女性・仮名)の取材をもとに、ずさんな相談所の実態をお伝えします。

約120万円を払い結婚相談所を開業

 林さんとは、5月後半に開催された婚活事業者向けのZoom情報交換会で出会いました。しかし、Wi-Fi環境が整っておらず、音声がとぎれとぎれ。他の相談所の方がコロナ禍でもZoomでオンラインお見合いをやっていることをそこで知り、慌ててインターネットの契約を変更したそうです。林さんはご自分を「ボーっとしているタイプ」と分析していますが、Zoom会から感じ取ることができました。結局、緊急事態宣言中はほぼ休業状態だったそうです。 Zoom そんな林さんは、なぜ結婚相談所を開こうと思ったのでしょうか?  実は彼女も、相談所を通して結婚した「相談所ユーザー」だったのです。自身の婚活中に「この人はしゃべらない方が印象いいのに」など、アドバイスしたいと思ったことが何度かあったと言います。その後、婚活アドバイザー育成コースを受け、諸経費や加盟金約120万円を払って開業しました。「自分が結婚できたのだからできるだろう」というのが大きな理由だそうです。 「今回の取材にあたって、気になって色々調べたんです。婚活アドバイザー育成のコースで一緒に研修を受けた新人仲人が20人程いたのですが、今も運営中と確認できたのは約半数。その中でも会員が0~1人という相談所もあり……。多分、その一人って自分が会員として活動している方じゃないかなと思います。  今もしっかり相談所を続けているのは5~6人でしょうか。講師の方も、今は土日だけ仲人業で平日は会社員として働いているようです」  後から知ったそうですが、新規加盟者を紹介した人へ相談所連盟から紹介料が支払われていたそうです。婚活アドバイザー育成事業を始めたのは、そんな紹介手数料目当てだったかもしれません。
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80代の仲人や累計会員数12人の相談所におどろき
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