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「富士の樹海に捨てる」と言われたサビ猫・海虎が、幸せな老猫になるまで

海虎ちゃんの愛くるしい仕草の数々

 また、トイレをしたらすぐ「片付けて」と鳴いたり、こたつに入ると上手に布団を手で巻き込み、自分の寝床を作ったりするというユニークな一面も見せてくれました。 「ウェットフードを食べるのが苦手で、具材のあるスープも具は残します。猫缶も汁だけ舐めて、カサカサになるまで放置です」
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老猫になっても、甘えてくる仕草は変わらない

 マイペースに歳を重ね、海虎ちゃんは今年14歳に。老猫といわれる年齢になりましたが、甘えたい時やお腹が空いた時には昔と変わらず春凪さんの耳たぶを舐めます。 「この行動は、私にしかしません。すごく愛おしい」

年老いていく姿に、飼い主が思うこと

 ただ、だんだん老いていく愛猫の姿を見て、頭に「別れの時」が浮かぶこともあります。 「実家で暮らしていた子は離れている間に旅立ちましたし、海虎と共に飼っていたうぅは12歳の時に癌で亡くなりました」
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海虎ちゃんと同居していた先住猫・うぅちゃん

 うぅちゃんは、春凪さんが仕事中に亡くなったため、最期の瞬間を看取ったのは海虎ちゃんでした。 「そんなこんなで、実は最期の瞬間を看取ったことがないので、少し不安はあります。うぅが亡くなった時には海虎がいたから立ち直れた部分もありましたし……。海虎は今、糖尿病の治療をしていますが、どうか他の病気にかかることなく、いつまでも元気でいて欲しい。少しでも長生きしてほしいです」  できることなら今度こそ、そばにいて最期を看取りたい――。個性的でかわいいサビ柄を愛でながら春凪さんはそう思い、限られた時間を大切に過ごしています。
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猫が本当に幸せになれる「保護」とは?
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