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大学のオタサーで姫扱いだったのに、30歳を過ぎても彼氏ができない悩み

彼氏ができないまま30歳に

「就職先が美容系だったのと、オタクの男性以外と接することに苦手意識があって、男性と個人的に親しくなるタイミングがなかったんです。彼氏ができないまま気が付いたら30歳を迎えていました。  もちろん、あの大学時代がすべての原因とは言いませんが、大事にされすぎたことで気が付けば“受け身”体質になっていたり、どこかで『私が好きになることで誰かを傷つけてしまうんじゃ…』なんて勝手な思い込みがブレーキになっていたのは確かです」  そして近年になってサークルのメンバーとの飲み会が開催され、映子さんは久しぶりに顔を出したそうです。しかし、そこで知ったのは自分をチヤホヤしてくれていたはずの男性たちが、みんな結婚してそれぞれ幸せな家庭を築いていたという現実です。 オタサーの姫「それこそ奈落の底に落ちるというか……これまでの生き方を完全否定されたような感覚になりましたね。どん底に落ちた気分でした。  奥さんや子供の写真を嬉しそうに見せてくるメンバーに対しても『勝手に持ち上げて勝手に突き放して勝手に幸せになりやがって!』という気持ちが沸き上がってしまって……。もちろん、理性では誰も悪くないこともわかってました。でも、あの時にサークルの誰か一人でもあの均衡を破ってくれていたら……と、今も思ってしまう自分もいたんです」

「私はもう姫じゃない、今はただのモテないアラサーだ!」

 大学時代から成長し、すっかり変貌を遂げていたサークルメンバー。なのに、映子さんはいまだにその頃にとらわれていることに、ようやく気づきました。 「私はもう姫じゃない、今はただのモテないアラサーだ!」  映子さんは飲み会を終えた後に人知れず開眼。合コンに積極的に参加したり、友達からの紹介も前向きに受け入れるなど、姫体質からの脱却を図りました。現在は婚活アプリにも登録し、自分なりに幸せをつかもうと努力しているそうです。 ―私のドン底記― <文/もちづき千代子 イラスト/カツオ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
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