大ヒットドラマ『クイーンズギャンビット』は『ちはやふる』が好きならハマる?!
主人公を取り巻く男性たちの存在も魅力的
本作の主人公のモデルになっているのは、実在した天才チェスプレーヤー、ボビー・フィッシャーだと言われています。 二人は、幼少期からチェスの頭角を現していた点も、活躍した年代も、孤独に悩まされていたプライベートも、冷戦下に国家の期待を背負わされロシアのライバルプレーヤーと対決したことも同じ。唯一にして最大の違いはベスが女性であることであり、そこが本作の一番の魅力となっています。 男性優位の当時のチェス界で男性ライバルたちを次々に倒して行く姿は、特に女性ならカタルシスを感じるはず。
また、これは少し理想的過ぎる感も否めないのですが……。チェスのゲームの特性からか、物語のキーとなる対戦をした男性たちがみんな紳士的であることも、物語をあまり陰鬱にさせず、本作を観やすいムードにしてくれているポイント。 ベスが思いを寄せるタウンズ、最初のトーナメントでベスが打ち負かすハリー、元全米チャンピオンのベニーなど、ベスの活躍を応援し、陰ながら支えてくれる男たちの存在も見どころ。 破天荒なベニー、事情のあるタウンズ、とにかく優しいハリーの中から、推しを見つけるのも楽しみ方の一つです。
60年代ファッションやインテリア、見どころ盛りだくさん
さらに注目したいのが、ゴージャズな60年代ファッションやインテリア。 ニューヨーク、ラスベガス、パリ、メキシコ、モスクワなど、その土地ごとのホテルやアパートのグラマラスな調度品や壁紙、インテリアなど、当時の時代感を8Kで撮影された映像美で楽しむことができる上、『Vogue』や『ELLE』など有名ファッション紙も絶賛するエレガントなベスの着こなしも見逃せません。 パリでのピエール・カルダン風ドレス、モスクワのトーナメント後に着たアンドレ・クレージュの手による(と思われる)ベージュのコート、アンディ・ウォーホールのファッションアイコン、米国女優のイーディ・セジウィックをイメージしたニューヨークルックなど。 主人公のベスはチェスの世界で上り詰めていくほどにキレイに、そして、おしゃれな女子に変貌し、最終話では「チェスプレーヤーではなく女優のようだ」と言われるまでに成長していきます。 もっと同作品のファッションをくわしく知りたいという向きには、現在、米ニューヨークのブルックリン美術館では、『クイーンズ・ギャンビット』と、同じくNetflixの人気ドラマ『ザ・クラウン』の衣装を360度から見ることができるバーチャル展覧会も開催されているとか。 ドラマをイッキ観した後にチェックして、素敵な60年代ファッションの世界にひたってみてもいいかもしれませんね。 Sources:『VOGUE』『WWD』『ELLE』 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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