コロナで月収は50万から8万に。高級クラブで働く女性の悲痛
今夏、週刊SPA!編集部ではコロナ禍で加速する“女性の貧困”の実態に迫った。あれから数か月──。年が暮れようとする現在も、この“女性不況”は収束の兆しが見えないままだ。このコロナ禍で女性たちに何が起こっているのか?
水商売歴18年の澤井由美さん(仮名・40歳)は、歌舞伎町の高級クラブで働き、月収50万円を得ていたが、2月に店が業績不振のため閉店してしまった。
「新しい店に移ったんですが、この店も緊急事態宣言で月の売り上げがほぼゼロに。夏以降も全然お客さんは戻らず、同業の仲間がどんどんやめていきました」
収入は月8万円に激減。湯船に入るのは3日に一回にし、見切り品で自炊して凌いでいる。美容院には半年間も行けていない。
「初めて質屋に行って、ブランド品を売りました。今は雑誌についてきた付録のバッグで我慢しています」
現在の出勤は予約が入ったときのみで、週に一度あるかないか。事実上の無職状態に陥っている。
「昼職と両立していたコはそっちにシフトできるけど、私は夜職一本だったから。水商売は何も保証がないことを痛感しました。私も夜職だけでは生活できないと思い、昼職の求人を探したんですが、アラフォーで昼職のキャリアがない身にはどこも狭き門。もう昼職は就けないんだなと諦めてます」
夜の世界のキャリアは脆く、不況が襲うとたちまち“就職難民”となってしまうのか。
「私はもう水商売で生き残るしかない。春まで歌舞伎町がこの調子なら地方でお店を探すしかありません」
彼女の決意が報われる日はいつになるだろうか。
―[密着ルポ]コロナ貧困女子の“いま”―
<取材・文/週刊SPA!編集部>