結論からいうと、犯人は美香子さんの夫でした。美香子さんが、携帯電話をテーブルに置いたまま眠ってしまったのを見た夫は、開かれっぱなしだったツイッターのページに気づき、タイムラインを勝手に読んでしまったそうです。
「当時、私がまだスマホではなく携帯電話を使っていたことも悪かったんでしょうね。夫はお酒を飲んで帰ってきて、酔っぱらっていたので、その勢いでリプをしてしまったようです。
面白いと思って書いたのに、H美からけっこうブチギレた反論があって、火がついてしまったと……。自分でも何を書いたのか覚えていなかったみたいで、あとで状況を説明したら絶句していましたね」

よくよく考えてみれば、例え夫の仕業であったとしても、これはSNSアカウントの乗っ取り行為に近しいものです。美香子さんはH美さんに平謝りし、弁解もしたそうですが、許してもらうことはできませんでした。
「『ああいうことをする旦那と結婚したってこと自体が、不信感になってしまった』と言われました。ショックでしたね。私に対しても危機管理がなってなさすぎると怒っていました。
実は、難しそうだからと頑(かたく)なにスマホを拒み続けていたのですが、この件がきっかけでスマホデビューすることになりました(笑)」
夫に対してはキツくお灸を据えたという美香子さんですが、結局ツイッターは退会してしまったとか。その結果、他の友人たちとも何となく疎遠になってしまい、少々寂しい思いをしているそうです。
「逆に夫はフェイスブックで旧友たちと楽しそうにやりとりしています。たまに彼がログインしたままパソコンを離れている時に、その画面を目にしてしまうことがあるんですが、ぶっちゃけ……『人間関係めちゃくちゃにしてやろうか?!』という悪い心がムクムク沸いてきちゃうんです」
やり返すのはよくないと理性でわかってはいるので、どうにか今は抑えられているようですが……。夫婦喧嘩が勃発した時に、場外乱闘を巻き起こさないことを祈るのみです。
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夫・彼氏を殺したいと思った瞬間―
<文/もちづき千代子 イラスト/カツオ>
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フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:
@kyan__tama