演技への覚悟が伴ってきたここ数年。自信は自分で作っていく
――それは何かきっかけがあったのでしょうか。
中村「30歳のとき、『ラブリラン』という作品で、連続ドラマ初主演というチャンスをもらいました。その頃から、覚悟が伴ってきた気がします。その後の作品でも素晴らしい役者さんやスタッフさんたちに囲まれて、この温度感に負けてはダメだとすごく感じました」
――そうした周りの空気を感じて、負けてはダメだと思える態勢も自分自身に整ってきた?
中村「そうだと思います。それまでは自分がそうした刺激を受け止められるレベルに達していなかったんです。『5時から9時まで』のときなんて、『石原さとみちゃんってすごい。女優さんってすごい』みたいな感じでしたし(苦笑)。きっとヒントはたくさんあったのだけれど、私がそれを汲み取れるレベルに達していなかったんです。
今はお芝居を頑張るという覚悟を決めています。
今回、リサというイメージにない役を演じさせていただいたことで、お芝居が楽しいという気持ちがさらに増えましたし、自信にもなりました。結局、自信は自分でしか作れないので。いろんな壁を超えて、楽しさを掴んでいきたいと思って歩き出しました」
(C) 行成薫/集英社 (C) 映画「名も無き世界のエンドロール」製作委員会
<文・写真/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi