
また、今増えているのは姉さん女房だと天野さんは言います。
厚生労働省平成27年「人口動態統計」によると、1985年では妻が年上である夫婦は12.1%でしたが、2015年では24.0%と倍増。同い年夫婦も14.3%から21.0%に増えている一方、男性が年上である割合は73.6%から55.0%と減少しています。
婚活中の女性を見ても、肌感覚ですが±5歳ぐらいでお相手探しをして、年下の男性からの申込みにも喜んで受けているように感じます。そして10歳以上歳上の男性からアプローチされるとがっかりしています。
昔は「仕事か結婚か」今では専業主婦希望は婚活で地雷扱い
こうした変化の大きな要因は何なのでしょうか?
「昔と異なり労働環境が大きく変化したことが理由の1つです。1986年に男女雇用機会均等法が、1992年に育児休業法が施行されました。
昔は、法律によって女性の就業継続が守られていなかったため、就職は結婚相手探しのため、つまり、結婚をきっかけに仕事を辞める女性が多かったのです。
非農林業では(いわゆる会社員などの世帯)、1985年あたりは専業主婦家庭が共働き家庭より1.3倍多かったのですが、現在は結婚後も仕事を続ける女性が増え、専業主婦世帯は32%と少数派となりました(※)。さらに、結婚相手に専業主婦を希望する男性も非常に少ないです」
(※マネープラス2020/11/17配信記事
「希望は専業主婦、高年収相手を求める婚活女性の“非現実度”」より)
確かに、現在の婚活市場では専業主婦希望の女性は人気がありません。
第15回出生動向基本調査によると、2015年では結婚後の理想のライフプランが専業主婦である女性は18.2%であるのに対し、パートナーに専業主婦を望む男性は10.1%、1割しかいません。高収入の男性も専業主婦希望を避ける傾向にありますが、時代の変化を受け入れず、「草食系男子が増えたせい」と男性側の意識問題にしている女性も多いのです。