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宮迫不在の『アメトーーク!』が絶賛されるワケ。“生きづらい人々”に優しい企画

『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で1月21日に放送された「40歳過ぎてバイトやめられない芸人」が、SNSや業界内で話題を呼んでいます。  TAIGAさんや5GAPの二人など、一般的にさほど名前が知られていない芸人さんがひな壇を占めていたにも関わらず、涙と笑いで包まれたこの回。一部では「ギャラクシー賞もの」という声もあるとかないとか……。生きづらさを感じている人々の励みになるとの声が上がっているようです。

「中学イケてない芸人」からのコンプレックス企画

『アメトーーク!』がかつてギャラクシー賞(※放送批評懇談会が主催し、日本の放送文化に貢献した優秀な番組、個人、団体に贈られる賞)月間賞を受賞したトークテーマと言えば、2008年から複数回放送された「中学の時イケてないグループ芸人」です。  サバンナ高橋茂雄、麒麟の川島明、博多華丸・大吉の大吉らが出演し、中学時代に経験した切なくて情けないトークを面白おかしく披露したこの回……博多大吉さんから「焼却炉の魔術師」などの名言も生まれ、地味なテーマながら伝説の神回となりました。
「アメトーーク! DVD 19」(販売元: よしもとアール・アンド・シー)写真はアマゾン販売ページより

画像:「アメトーーク! DVD 19」(販売元:よしもとアール・アンド・シー)Amazon販売ページより

光の当たらない生活をしている人々に勇気を与えた

 神回となったひとつの要因としては、出演者のほとんどが今やMCに引っ張りだこの人気者であるということ。そんな彼らが、かつてはカースト下位の不遇時代を送っていたという事実は、学生のみならず、多くの光の当たらない生活をしている人々に勇気を与えたといいます。  かつては「ガンダム芸人」などの好きなものを語り合う企画や、「人力舎芸人」「ひな壇芸人」など、現在の立ち位置で括った、マニア向けなものがほとんどだった『アメトーーク!』。 「中学イケてない芸人」は10年前の企画ですが、最近は、この流れをくんだ「団地で育った芸人」「イマイチ印象に残らない芸人」など、コンプレックスとなり得そうなものを笑い飛ばす企画が多くなってきたように感じます。
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欠点いじりから個性重視の目線に変貌 そのきっかけは?
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