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二度も天国へ逝くのを待ってくれた…難病FIPで亡くした3歳の愛猫ツナ

大好きな愛猫がFIPになってしまった…

 ところが、3歳を目前にしたある日、突然、ツナくんの偏食がいつもよりもひどくなり、mabu0408さんは動物病院へ。一度は回復したように思えたものの、すぐに再び食欲不振に。何かおかしいと感じ、動物病院を再受診。  最初は病気の診断が難しかったため、免疫力を高める薬を飲ませつつ、検査をしていくことに。その結果、判明したのは「猫伝染性腹膜炎(FIP)」であるという悲しい事実でした。  FIPは現段階では効果的な治療法が分かっておらず、若くして発症した場合は亡くなる可能性が高いといわれています。症状によって「ドライタイプ」と「ウェットタイプ」に分けられますが、ツナくんの場合はドライタイプ。体重の減少や顔の震え、黄疸などが見られていました。  突然始まった闘病生活にmabu0408さんは心を痛めつつも、快適に眠れるように配慮したり、フェリウェイを使用してリラックスしてもらおうとしたりと、懸命にサポート。 「正直、闘病中にはツナがツナでなくなってお世話をするのも大変になるから……と安楽死の話もでました。でも、命を育てるのなら最期はきちんと看取ると決めていたので、私の中で、その選択はありませんでした」

発症からわずか3か月でお別れ…

 別れは、突然訪れました。それはFIPであることが発覚して3か月ほど経った頃のこと。その日、ツナくんは珍しく朝から体調がよく、家の中を一周。大好きな窓辺で日向ぼっこを楽しみました。  通院の予定があったため、mabu0408さんと共に病院へ。しかし、病院に到着した途端、発作が起き、ツナくんは危険な状態に。 「心臓が止まりかけましたが、以前、主人が主治医に愛猫を看取れなかったと話したことがあったので、主人が病院に来るまでの間、先生は懸命に手で心臓マッサージをして下さいました。そしたら、ツナは主人が病院に到着するまで頑張って生き続けてくれた。病院に到着した時と主人が病院に到着するまでの2回も、止まりかけた心臓が動いたんです」  最後の力を振り絞ったツナくんはその後、タクシーでの帰宅中、mabu0408さんの腕の中で静かに息をひきとりました。 image7 (3)「もっと一緒にいられると思っていたから、ゆっくり時間をかけて少しずつ関係を築こうとしていました。自分なりに愛情は注いでいたつもりですが、もっとたくさん気持ちを伝えていたらよかった。タクトが甘えん坊な分、寂しい思いをさせていたんじゃないかと後悔しています」 image2 初めての長毛種だったため、共に暮らす中では試行錯誤したことも。しかし、そうした日々も、いま思い返せば宝物のよう。だからこそ、自分の気持ちは本当にちゃんと伝わっていたのか、愛情は足りていたのかとmabu0408さんはずっと自問自答をしています。
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FIPの治療法が1日も早く確立されてほしい
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