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母親は楽しちゃダメ? 「日本の育児、大変すぎる!」シングルマザーの実感

日本の子育ては大変すぎる!

やまざきひとみさん 令和2年にひとり親控除が見直され(※)、全てのひとり親家庭の子どもに対して公平な制度となりました。社会が、様々な家庭での子育てに理解を示し始めた動きの1つと見ることができます。 ※編集部注:今までは離婚・死別であれば寡婦(夫)控除が適用されたが、未婚の場合は適用されなかった。令和2年分から、所得500万円以下のひとり親家庭であれば未婚でも適用されることに。  やまざきさんが子育てをする中で感じる“選択的シングルマザーだからこその問題”について聞くと、日本が抱える子育ての問題へと広がっていきます。 「選択的シングルマザーだから見える育児の大変さという点でいえば、マンパワー不足はあると思います。でもこれって、夫がいたら起こらない問題ではありません。選択的シングルマザーでも結婚経験のあるシングルマザーでも結婚されている方でも、日本における育児の大変さはあまり変わらないと思います」  これは意外な指摘です。

子育て後も自分の人生は続く

「日本で子どもを預けるとなると、預け先は主に保育園しかないしその保育園も選びづらい。これって当然の事になっていますけど、実は異常なのではと感じます。そもそも保育園は原則として親が働いている時間に優先的に子どもを預けられる場所です。子どもの預け先が保育園しかないということは、親の1日の時間配分は、仕事・子育て・睡眠の3つでしか構成されないということになってしまいます。  それを当然と考える方もいるかもしれませんが、人生100年時代において、良い人生に余暇や自分への再投資は必須です。仕事・子育て・睡眠の3つで毎日が埋まると、人は日々の労働力としてしか生きられなくなくなります。子育てが終わってからも自分の人生は続くのに、子どもを育てる親にとって余裕がなさすぎることは、当たり前にして良いのか疑問が残ります」  親に余裕があるのは悪いことではないのに、今の日本では物理的に難しい問題です。さらに「育児は苦労しないと」という日本独特の育児論にぶつかります。でも、育児って本当に大変じゃないといけないのでしょうか?
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育児は大変じゃないとダメ?
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