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熊谷真実、18歳年下夫と離婚。アラ還での別離はせつなすぎる

亀山早苗の恋愛時評>  次々と報道される有名人の結婚離婚。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)

アラ還で、超年下夫と離婚はせつなすぎる!?

 女優の熊谷真実さん(61歳)が、書道家の夫・中澤希水氏(43歳)と3月25日で離婚したことを、所属事務所を通じて発表した。2012年に結婚してから9年、仲むつまじいと評判だっただけに、「やはり女性が年上だとむずかしいのか」という声も多く聞かれる。  このふたり、結婚当初から「1年ごとに結婚を続けるかどうか話し合う」という“契約”を結んでいたという。年の差があれば、同じ未来は見えづらい。そこを考慮しての契約だったのだろうか。 「契約婚」といえば、グラフィックデザイナーであり舞台美術家の妹尾河童・エッセイスト風間茂子さん夫婦が元祖かもしれない。1961年に結婚したときから、「夫婦といえども一心同体ではない。だから毎年、次の1年をどうするかを話し合う」としていた。  それ以来、たまにそういう夫婦のあり方を聞くことはあったが、年齢差がある夫婦だと、その話し合いは年々つらくなっていくかもしれない。

先を考えると不安になる

 歌手の小柳ルミ子さんが、かつて13歳年下のダンサー・大澄賢也さんとバブル真っ盛りの89年に結婚して大騒ぎになったことがある。11年後に離婚したときは彼女は48歳だった。 「50歳を前にして離婚したら、精神衛生上、よくないよね」  当時、女性たちの間ではそうささやかれたものだ。離婚の痛手から癒えるには時間がかかる。そうしているうちに年をとってしまうという勝手で意地悪な憶測である。男性が超年下だと、どうしても「女性が捨てられた」とイメージされるものなのだ。  今回の熊谷さんも、一部報道によれば「捨てられたくない」と不安を覚えていたらしい。それでも潔く、彼の将来を考えて別れたのは断腸の思いだったかもしれない。

12歳年下の夫から「他に好きな女性ができた」と離婚話が…

「私は一回り年下の夫から、別れを切り出されました」  そう言うのはユカコさん(52歳)だ。40歳のとき28歳の男性と結婚、ちょうど10年が経過したとき、夫から「他に好きな人ができ、彼女が妊娠した」と言われた。そのとき彼は40歳、そして相手は一回り下の28歳。ちょうどユカコさんのときと同じ年回りで男女が逆転したのだ。 「なんか“一回り違い”に因縁を感じましたね。女性が男性より年下だと周りは心配しないけど、女性が上だといまだに周りは大丈夫かなと思いがちで、私自身もそれはわかっていました。でも実際に離婚を切り出され、しかも年齢が理由みたいな結果になってみると傷つきましたよ。更年期真っ最中でもあったので、一気に心身ともに崩れました」  最初から、年の差があることはわかっていた。いつか彼が自分に飽きるかもしれない、年齢差が現実的にイヤになる日がくるかもしれない。それも覚悟の上だった。  だが、今になってみると「40歳は若かった。50歳の老いをリアルに想像できていなかった」と彼女は言う。人はいつでも通り過ぎた年齢を若く感じるものなのだろう。
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喪失感は予想以上だった
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