予約なしでワクチン、1億円が当たる州も。ウソみたいな米国ワクチン事情
米国でもネット予約の当初は混乱?
豪華クルーズや1億ドル宝くじ、ワクチン接種うながす
例えば、前述したニューヨークの駅の特設会場では接種した人に、市内を走る地下鉄の全線乗り放題券7日分か郊外電車乗車券2回分を提供、配車サービスのUber(ウーバー)では接種会場へ行く際の無料乗車サービスを全米で実施(7月4日まで・上限25ドル)、クリスピー・クリーム・ドーナツでは接種カード提示でドーナツを一つプレゼント。
全米で接種会場となっているドラッグストアチェーンCVSでは、7月10日までに同チェーン店舗でワクチン接種を行うか接種予約をした18歳以上を対象に、カリビアンクルーズの旅やスーパーボウルのチケットなど豪華プレゼントが当たるワクチン懸賞キャンペーンを実施しています。 さらに、カリフォルニア州では6月15日までに1度でもワクチンを接種した18歳以上の中から抽選で10名に150万ドル(約1億6000万円)を、ニューヨーク州ではファイザー製ワクチンを1度でも接種した12歳から17歳の学生に州立大学の学費が全額免除される奨学金を贈るワクチン宝くじを始めました。 筆者の友人たちは全員車持ちでUberの無料乗車券を使う必要がなく、ワクチン宝くじを行っている州にも住んでいないため、接種でもらったものは「マスク2枚(ウォルマート)」「1回接種につき5ドルクーポン(ウォルグリーン)」「何ももらわなかった(州運営の接種会場)」と特に騒ぎ立てるほどのワクチン特典はなかったようです。 涙ぐましい努力で接種率アップを図るアメリカでは、5月中旬より多くの州でマスク着用義務化が解除されています。日本にも早くそんな日が訪れてほしいですね。 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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