運命的な出会いの場、「本」の感想を語り合うビデオチャットが話題
恋愛したい、結婚したい――。男女の思いはコロナ禍でも自粛不可なのか、恋活、婚活マーケットはよもやの進化を遂げていた。恋愛市場のリアルな最前線を総力取材でお届け! 今回、注目したのはオンライン書店。感想を語り合うビデオチャットが出会いの場になっているという。その実態を調査した。
’20年12月にサービスを開始した「Chapters書店」は、文字通り“本”を介した運命的な出会いを目的にした月額制オンライン書店だ。
「会員には毎月1冊、出版社や書店員などのプロが選書した文庫本が送られ、その後で感想を語り合うビデオチャットによる出会いの場が設けられます。届く本はテーマこそ公開されていますが、タイトルや著者は届くまでわかりません。ベストセラー小説や人気小説家の作品も多く、普段読書をしない人にも楽しく交流ができる作品を選んでいます」
そう話すのは開発者の森本萌乃氏。読了後は同じ本が届いたユーザー同士で、20分間のビデオチャット=「アペロ」に参加だ。
「本の内容に関して、運営が用意した10個のテーマについて語っていただきます。アペロ開始時はお互いの顔が隠されていて、会話中の2分ごと徐々に公開されていく仕組み。終了後にお互いが了承した場合、連絡先交換ができます」
また、アペロは男女ペアとは限らないというのも面白い。
「アペロが提供するのは『出会いの予感』。それは友人かもしれないし、恋人かもしれない。そして、本の感想を通じて相手の価値観にも触れることができます。つまり、アペロでいい異性に出会えたら、その恋は高い運命性があるということ。ユーザー様にもご満足いただき、高い継続性があるサービスとなっています」
登録者は6割が女性。月額1980円で1冊の文庫本が届き(送料込み)、1回分のアペロチケット(1枚501円~)がつく。出会いの過程も楽しめて、恋愛の「非効率性」さえも味わい尽くせる仕組み。奥深い!
<取材・文/週刊SPA!編集部>