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介護士が見た、自殺に失敗した人の“その後”。「寝たきりは、想像する姿と違う」<yuzuka×よしむら香月 前編>

寝たきりの自分を本当に想像できているのか?

よしむら:こればかりは、実際に見たことがない人は想像もできないことかもしれませんね。 yuzuka:吸引も毎日、毎時間の業務ですよね。痰の排出もご自身ではできなくなってしまうので、鼻や口から管を入れて吸い取るんです。これがおそらく苦しくて痛いんだと思います。ほとんど動かない人なのに、その時だけ苦しそうな顔をする人もいました。  看護師をしているとき、そういった状態の患者さんを多く見てきました。そしてたくさんの患者さんに言われたんです。「殺してくれ」「死んだ方がマシだ」と。その度に言葉につまりました。私にできることなんてほとんどなかったから。  寝たきりになっても良い!という人はたくさんいます。だけど、それは本当に正しくその姿を想像できているのだろうか? という疑問はあります。1年、2年、3年、いつか自然に命が尽きるまで何年もその状態が続くことを、本当に想像できているのかなって……。金銭的な負担も大きいですよね。 よしむら:金額は個々のケースによって異なりますが、長期の入院となればけっして「たいした額ではない」とは言えない金額ではないでしょうか。 yuzuka:もちろん自死を考える方全員が、ご家族の負担を心配できるような状況にはないと思います。むしろご家族が原因でそうせざるをえなかった人もいると思うから「実行した後のことなんて関係ない!」という人もいるかもしれない。  だけど、実際に自殺をされた方の現場に入られた特殊清掃の方のお話などを聞いていると、一概にそうとはいえないと思うんです。  最後まで、ご家族やご友人に、できるだけ迷惑がかからないようにとご準備をされて亡くなられる方が本当に多い。そういう人にとっては、もしも死に切れなかったときにそれだけの負担がご家族にかかるというのは、やっぱり知っておくべきことだと思います。 【記事後編を読む】⇒脳死状態になることも…自殺を考える人に“もう一度だけ”あがいてみてほしい理由<yuzuka×よしむら香月 後編> 【他の記事を読む】⇒シリーズ「yuzukaの人生相談」の一覧はこちらへどうぞ <取材・文/yuzuka> <悩みを抱えたときの相談先> ・こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 ※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。(一覧はこちら) ・#いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク) 0120-061-338(フリーダイヤル・無料) ※毎日12時から22時 ・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター) 0120-279-338(フリーダイヤル・無料) 岩手県・宮城県・福島県から 0120-279-226(フリーダイヤル・無料) ・いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟) 0570-783-556(ナビダイヤル) ※午前10時から午後10時。IP電話(アプリケーション間の無料通話を除く)からは03-6634-2556(通話料有料)へ。 ・厚生労働省「まもろうよ こころ」 ※電話相談、SNS相談の方法や窓口の案内
yuzuka
エッセイスト。精神科・美容外科の元看護師でもある。著書に『君なら、越えられる。涙が止まらない、こんなどうしようもない夜も』『大丈夫、君は可愛いから。君は絶対、幸せになれるから』など。動画チャンネル「恋ドク」のプロデュース&脚本を手がけた。Twitter:@yuzuka_tecpizza
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