『志村けんのだいじょうぶだぁ』、『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)といった番組に携わったスタッフさん数人に私が直接お話を伺ったところ、志村さんはプライベートでサプライズを仕掛けるようなお茶目な一面もあったそうです。そもそも目の前の仲間を喜ばせることが大好きだったのでしょう。

様々なキャラクターの衣装
志村さんが作り続けたのは、誰もがプッと吹いてしまうような原始的なコントでした。試しに音を消して映像だけを見たり、映像を見ずに音だけ聞いてみたりしたのですが、志村さんのコントは見事にどちらも笑えます。つまり、目が見えなくても、耳が聞こえなくても楽しめるということです。
声の高低、顔の表情、手首の震え、千鳥足、強烈なメイク、ユニークな衣装や小道具……。身近で温かみのあるキャラクターを生み出し、全身で笑いを届けたからこそ、時代を超えて志村さんの笑いは愛されるのではないでしょうか。

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<文/鈴木旭 写真/「
志村けんの大爆笑展」大阪会場より>
鈴木旭
フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。著書に『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。個人サイト「
不滅のライティング・ブルース」