――裸の胸、そしていちばん初めに肌に触れるのが下着ですから、人に勝手に価値を決めさせず、思い切り大事にしてあげたくなりました。
柴尾「人の身体も自分の身体も大切に思っていれば、『胸が崩れた』というような言葉は出てこないと思うんです。言霊じゃないですけど、発している言葉が自分にも返ってくると思いますので。なるべく気持ちが豊かになるような言葉で表現したりしたいと思いますよね」
――はい。お話させていただいて、私はこれから「
熟れた(こなれた)」という言葉を遣おうと思っています。「成熟した」「自分らしくなじんだ」といった意味合いがありますし、「胸、崩れたな~」というのは残念ですが、「胸、こなれたな!」なら、ほんわかすると思うのです。本日は、ありがとうございました!
※2021年9月、リモート取材にて収録。
【柴尾陽子(しばお・ようこ)】
同志社女子大学短期大学部を卒業後テキスタイルメーカー、アパレル商社を経て2005年12月創業。下着等の輸入卸を経て2011年よりオリジナルブランド HAVIENAローンチ。「HAVIENA」とは、日本語のHANA(花・華)とフランス語のVIE(暮らし)を組み合わせた造語。ランジェリーを主軸に花のような潤いや華やかさのある暮らしを提案している。「ランジェリーを通してもっと自由で豊かな社会へ」をミッションとしている。
<取材・文/みきーる>