ほかにも部屋に置いてある棚の上にホコリが少し溜まっているの見つけては「ちゃんと掃除をしなさい!」と文句を言われ、一緒に住んでいるわけでもないのに彼の家の掃除や洗濯などもやるように命じてきたそうです。
「彼にはそこまでお願いされていないと説明しても『そんなのはこっちから気を利かせてすることでしょ!』ですから。もともと彼の実家はそのマンションから近く、普段からお義母さんが出入りしては掃除や洗濯、料理の作り置きなんかをしていたみたいなんです。
彼との会話でお義母さんの話はほとんど出てこなかったので最初はマザコンとは思いませんでしたが、実際に会ったときの一部始終を話しても『そんな意地悪をするわけないじゃないか』って信じてくれなかったんです。それどころか何度も訴えるうちに不機嫌になり、そのうち彼の関係までおかしくなっていきました」
母親の肩ばかり持ち、恋人の言葉に耳を傾けてくれようとしない彼氏に対して愛情が薄れていき、別れることを考え始めます。
そして、今回が最後と決めて彼に不満を訴えた際も同じような態度を取られたため、「婚約すらしてないのにお義母さんはあれこれと干渉してきてはダメ出しをするし、あなたに相談しても何もしてくれない。そんな人とはもう付き合えないから別れるね。さよなら、マザコン君」と口にしてしまいます。
すると、マザコンの一言に反応したのか激昂(げきこう)した彼がなんと彼女のほほを平手打ち。しかし、涼香さんもこれに怯(ひる)むことなく、とっさに彼の股間を思い切り前蹴り。うずくまる彼に合鍵を投げつけ、そのまま家を出てしまったそうです。
「この後もメールでキレまくり、謝罪の言葉すらなかったので返信せずにすべて無視。ただ、あまりにしつこかったため、あんたの職場にストーカーされてるって訴えてもいいけど、と送ったらピタッと止みました。
お義母さんもとんでもなかったですけど、彼もろくでもなかった。仮に結婚していたら絶対離婚していたはず。20代半ばの貴重な時間を無駄にしたとの後悔はありますが、あそこで別れてよかったと思っています」
円満な結婚生活を送るうえで義実家との関係は重要。姑となる彼母の自分への態度に加え、彼が嫁姑など義実家とトラブルになっても守ってくるか、そこはしっかり見極めてから判断したほうがよさそうです。
―自分史上最悪の恋愛―
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<文/トシタカマサ イラスト/ただりえこ>
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。