静まり返った会場にしばらく彼女の嗚咽が静かに響き渡ります。微妙な空気が漂うなか、会場をパッと明るくしたのは司会者でした。

「はーい! 大切な新婦の門出に感極まっちゃいましたね! ありがとうございます! 続いて新婦のご友人有志によるダンスのプレゼントでーす!』
BGMの音量もグンと上がり、会場のライトも明るくなったので、先程までの湿っぽい雰囲気はなんとか払拭され、賑わいを取り戻しました。
「なんか変だなってずっとM美さんを見ていたんですが、僕気づいたんです。彼女、新郎のことを『ノル』って呼んでいたなと…」
「実は、新郎の名前は実(ミノル)といって、彼の小学校の時のあだ名が『ノル』なんです。中学へ入る頃には苗字で呼ばれていたから、『ノル』と呼ぶのは新婦とか一部の親しい友人だけなんですけど…なんでM美さんがそのあだ名で呼んでたんだろうって、胸がざわついたのを覚えています」
なんだかんだで、無事結婚式は幕を閉じたとのことですが、この2人は一体どういう関係だったのでしょうか。Kさんは後日、新郎にM美さんとの関係について尋ねたそう。