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30すぎて発達障害とわかった私が、治療で“ましになった”話/漫画家・カレー沢薫/2021人気記事BEST5

なおりはしないが_01_008

発達障害と診断されたのは三十代も半ばになってから

「なおりはしないが、ましになる」は私の発達障害疑惑から検査、発覚、そして改善の道のりを記録したエッセイ漫画である。  私が発達障害の検査を受け「不注意型のADHD、ASD(※)の傾向アリ」と診断されたのは三十代も半ばになってからだった。 ※発達障害の種類で、ADHD=注意欠如・多動性障害、ASD=自閉症スペクトラム障害  しかし、突然発達障害になったのではなく、生まれつきだ。  最近よく「大人の発達障害」と言うが「大人になって発達障害になった」という意味ではなく。  文字通り大人で発達障害の人、もしくは大人になって発達障害であることが「発覚」した人のことを指すのだろう。  つまり発達障害は生まれた時から死ぬまで発達障害で、これから「初老の発達障害」「老人の発達障害」となっていく。  自分で書いて暗澹(あんたん)たる気分になってきたが発達障害とは「生まれつきの脳の機能障害」のことである。  そう私の通っているクリニックの先生が書いた本に書いてあるので、これは間違いない。  この本は、はじめてクリニックに行った時、気づいたら買うことになっていた本だが役に立っている。

子どものころから、そんな気はしていた

 ちなみに何故か「うつ病」の本も一緒に買うことになってしまったのだが、これもいつか役に立つかもしれない、ということだろう。  ではなぜ大人になるまで発達障害であると気付かなかったかというと「学生時代は問題なかったが、社会に出て急につまづく」というパターンから発覚する場合もあるが「子どものころからそんな気はしていた」という人も多い、私もその一人だ。
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なぜ中年まで検査を受けなかったのか
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