
「たまにKとF子さんがタメ口になっていて、ん?と思いました。ずっと敬語だったし、F子さんが私にタメ口をきくこともなかったので」
嫌な予感がしたので、美優さんはトイレに立った時に、物音がしないように静かに戻り、こっそりとリビングルームをのぞいてみたそう。
「そしたら、クスクス笑いながらKとF子がキスしていて…最悪だ!と思いました。気づいたらカッと頭に血がのぼって『私の部屋で何やってんだよ!出て行け!』と2人を部屋から叩き出していました」
かろうじてカバンはつかんで出たみたいでしたが、2人の靴が玄関に残っていました。
「靴をはかずに外に放り出されたKとF子が、悲劇の主人公気取りで酔いしれながら肩を寄せ合い歩いている姿を想像したら、ムカつきが止まらなくなって。ジッとしていると頭がおかしくなりそうで、ひたすら枕を殴り続けましたよ」
その晩、何度もKさんから着信がありましたが美優さんはとても電話に出る気にはなれませんでした。
「可哀想だと下に見ていたF子から、まさかこんな酷い仕打ちを受けるなんて。それに簡単にF子になびいたKの裏切り…とにかく2人共許せないし、元通りの関係になんて絶対に戻れないと思いました」
翌日美優さんは、自ら彼氏に電話をして別れを告げたそう。
「Kは『本当にごめん』と謝っていましたが、私が『で、F子とこのまま付き合うの?』と聞いたら黙っていましたね」
するとF子さんから着信が。