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40代のメイク&ファッション迷子の乗り越え方。GU着こなす“奇跡の63歳”に聞く

同年代や年上の女性を参考にすること

――自分の年齢に合った美の基準はどうやって見つけていったのですか? illallan:自分と同年代や年上の女優さんなどを見て、「年の重ね方が素敵だな」と思う人について「どういうところが素敵だと思うんだろう」と考えながら今の方向性に行き着きました。例えば女優の樋口可南子さんや、ダイアン・レインさん、などを参考にしたりします。 ――確かに同年代や年上の方を参考にするのは大切ですね。 illallan:40代前半まではまだいろいろな美容やメイクを楽しんでいて大丈夫だと思います。40代半ばくらいから「私、迷子になっているな」と思う時期がやってきます。特にホルモンバランスが崩れてくる更年期の時期は、外見だけではなく生き方そのものがしんどくなることがあると思います。  そこをどう乗り越えるかが大変です。私の場合は家族にも協力してもらいながら「自分主義」で自分を丁寧に扱うことで私は乗り越えました。「今はそういう時期、ホルモンがいたずらをしてるだけ」と自分で納得できたらラクかなと思います。

全力で人生を楽しんでいる理由

illallanさんのinstagramより

illallanさんのinstagramより

――illallanさんはなぜ歳を重ねてもバイタリティに溢れているのですか? illallan:少し言いづらい話なのですが、私の3才年下の弟が42歳でなくなっているんです。眼科医として開業した直後で、遅い結婚をしたばかりだったので、まだ子供もいませんでした。  私は当時子育てもほぼ終わっていましたので、「これから世の中の役に立とうとしている人が亡くなり、なぜ役目を終えた私が生かされているんだろう。私が代わりだったら良かったのに」と、自分が生きていることが納得いかないような気持ちになりました。  でもある日突然「あなたが生きられなかった分も私がもうひと頑張りするよ、任せて」という気持ちが湧いてきたんです。弟が体験できなかった人生の後半を、自分を絞り切れるまで頑張ってみようと思いました。  私はいつも機嫌がよくて、単発で怒ることはあっても不機嫌を引きずることがないんです。それはいつも「弟に見られている」という意識があるからだと思います。ネガティブワードも言おうと思わないし、出来事も、良いことだけを記憶に残していこうと思っています。「今日も楽しむぞ」と新しい一日をワクワクスタートして、「今日も楽しかった」と終えるようにしています。 ――illallanさんのこれからの夢は何ですか? illallan:私は自分で作ったサプリメントを購入してくださった方々とチャットルームで交流を続けているのですが、その運営を続けて、将来的にオンライン上でシニア世代の方が集まることができるプラットフォームを作りたいと思っています。  私の母が87歳なのですが、その年代に孤独な方が多いんです。そういう高齢者の「止まり木」的な役割としてオンライン上に「ここにくれば同じ年代の人達に会える」という場所を維持していきたいなと思っています。  例えば、お裁縫が得意な方が自分の作品をその場所で販売してお小遣いを稼げるようにしたり、「おばあちゃんの知恵袋」のような自分たちの知識をシェアできるルームを作ったりできたらいいなと思います。
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シニアが集えるプラットフォームを作りたい
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