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プーチンカレンダーにみる、ほとばしる自己愛にゾッ/辛酸なめ子

過去の「プー様」ブームはなんだったのか

 エナジーバンパイアはうわべを装い、魅力的な人物に見せるのも得意だそうです。2016年頃、プーチンの自己演出力にまやかされた人々が、プーチンカレンダーやプーチングッズを買っていた、という謎のムーブメントがありました。
 若い女子に「プー様」と呼ばれたりして、還暦をすぎているのにマッチョでクールだと人気が上昇。薄毛の知人男性もプーチンブームに喜んでいた記憶が。その時私もプーチンカレンダーを購入してしまったことを今となっては後悔しています。  2016年に発売された、プーチンカレンダー2017年度版は、草原に佇む場面や、釣り上げた魚を持つ姿、柔道着姿、黒スーツ姿などが納められていました。さらにロシアではプーチンTシャツや上半身裸で熊にまたがるフィギュア、プーチンのお面やマトリョーシカなども売られているようです。グッズで若い世代の支持を集めようとしていたのでしょう。

プーチンカレンダーのほとばしる自己愛にゾッ

 近年のプーチンカレンダーもチェックしてみました。各種ある中で、ある2021年のカレンダーは、柔道やアイスホッケー、サッカーをするプーチン、半裸で銃を持つ姿、など強そうな写真の中に、子犬を抱いている写真もあってギャップ感を狙っていてあざといです。
プーチンカレンダーのほとばしる自己愛にゾッ

2021 Desk Calendar “Vladimir Putin”

 2022年のカレンダーは、雪山の登山、半裸で水辺で佇む姿、森の中で銃を担ぐ、ヒョウを手なづけようとする、雪の中で冷水に浸かる、といったタフな写真に混じって、ピアノを弾くプーチン、イルカと戯れるプーチンの写真もあって、またもやあざとい演出が。
イルカとプーチン

Original 2022 Vladimir Putin Wall Calendar

 写真は昔のものも混じっていますが、「吸血鬼」疑惑が出るだけあってアンチエイジングです。ただ、今となってはほとばしる自己愛が気色悪く、大統領がこんなカレンダーを出して浸っている状態はおかしい、と思えます。
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プーチングッスは呪いのアイテムになりそう
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