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今市隆二の新曲「辛」が「ギャルなの?」とザワザワ。確かな“R&Bへの追求”も

「三代目 J SOUL BROTHERS from EXULE TRIBE」(以下、「三代目JSB」)のツインヴォーカル今市隆二が、6月17日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にソロとして初登場し、新曲「辛」をテレビ初披露した。
 ソロツアー『RYUJI IMAICHI CONCEPT LIVE 2022 “RILY’S NIGHT”』開催に先がけてデジタルリリースされたシングル第1弾「辛」(読み:つら)は、今市が作詞に参加しており、そのリリックセンスが話題になっている。  今回は、「イケメンとLDH」をこよなく愛し、所属する音楽プロダクションでは、「R&B」を担当する筆者・加賀谷健が、「辛」を足が掛かりに、今市隆二の音楽性の核心に迫る。

中毒性のあるソウル・ナンバー

「辛」(提供:LDH)

「辛」(提供:LDH)

「辛」は、とにかくキャッチーな曲だ。このキャッチーさ、最近リリースされたソウル・ナンバーなら、ポスト・マローンがドージャ・キャットをフィーチャーした「I Like You」くらい耳にこびりつくように残る。 『ミュージックステーション』オンエアを受けネット上では、都会の片隅にいる男女の等身大の葛藤を歌い込んだリリックが、とにかく大きな話題になった。  歌詞が「衝撃」で、放送中からTwitter上がザワつく事態に。特にサビの部分である「辛 マジで辛」が、「頭から離れない」「ギャルが作ったの?」などのツイートが散見された。恋する男女の心の揺れや機微を、よくここまでシンプルにかつ的確に読み込み、歌い込んだものだ。  そして今市特有のソウルフルなサウンドと歌い回しは、一度聴いたら、何度でもループ再生したくなる。そんな中毒性のあるソウル・ナンバーだと思う。

R&Bへの傾倒ぶり

 普段なら、我らが“臣君”こと登坂広臣と“岩ちゃん”の愛称を持つ岩田剛典の“臣岩コンビ”を全力で愛でることに心血を注ぐ筆者だけれど、「辛」からソウルの精神をキャッチしてしまっては、あぁ隆二さん!と、つい浮気根性丸出しになってしまう。隆二さん、辛いのは、ほんとこっちのほうですからね、と言いたいくらい。 「三代目JSB」ツインヴォーカルふたりのソロワークスとしては、一般的な指摘として、EDMの登坂とR&Bの今市とされている。登坂が、EDMやループ系サウンド路線で、USトレンドをキャッチしながら楽曲制作するなら、今市は、ある種のマイペースを保ちながら、彼が理想とする90’sのR&Bを追求している。  それだけに今市のR&Bへの傾倒ぶりは筋金入りだということなのだが、バックボーンとするR&Bを心から楽しんでいるような心地よさがあるのが「辛」最大の魅力だ。  あの繊細な歌声がR&Bとの適正としてtoo muchであることは筆者が改めて指摘するまでもない。今市は、今や間違いなく日本を代表するソウルシンガーのひとり。リスナーの心を捉えて離さない彼のサウンドは、いったいどこから生み出されるのか。今市の楽曲についての理解を深めるためにも、ここでR&Bの源泉をすこし辿っておきたい。
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「メロ夜」で語られる絶対的レジェンドたちの固有名詞
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