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赤楚衛二の愛くるしさに窒息しそうなんだが!金曜ドラマ『石子と羽男』1話をおさらい

 有村架純と中村倫也が新たなリーガル・ドラマで共演する『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』が、毎週金曜日よる10時から放送されている。
『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』公式サイトより

『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』公式サイトより

 まるでコントのようなやり取りを演じてくれる有村・中村コンビもいいのだけれど、俄然トップランナーは、赤楚衛二だと言い切りたい。  第1話では依頼人として登場した赤楚について、「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、愛くるしい赤楚キャラ炸裂の役柄を紐解く。

視覚と聴覚をフルで研ぎ澄ませる冒頭場面

 ドラマ開始早々、なんだかやけに慌ただしい。物語の内容云々より、とにかく冒頭から噛み合わずに言い争う石田硝子(有村架純、通称:石子)と羽根岡佳男(中村倫也、通称:羽男)のコミカルなやり取りに目が釘付けになる。硝子の父・潮綿郎(さだまさし)が所長を務める弁護士事務所のドタバタ模様がなんやかんやと忙しくコミカルに描かれる。そして電話が鳴る……。  硝子が受話器を取ると、相手の男が「あ、」と、ややまごつきながら依頼する。声を聞いて、依頼者の男が、赤楚衛二だとすぐに分かった。新クールのドラマ作品のそれも初回放送で、第一声が「あ、」からはじまるとは、いかにも赤楚君らしい。  このもごもごとした「あ、」はやけに耳に残る。ちょっと抜けた発声が『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(通称チェリまほ)の安達っぽさもある。誠実な性格のキャラクターを演じさせたら、赤楚の右にでる者はいない。それくらい彼にぴったりのキャラクターではないかと、声だけで予想ができてしまう。しかもそれが石子と羽男が繰り広げるドタバタに休止を打つようにかかってくる絶妙なタイミングがいい。視覚と聴覚をフルで研ぎ澄ませる冒頭場面である。

赤楚的な愛くるしさ

 それで弁護士事務所にやってきた大庭蒼生(赤楚衛二)が、どうも風変わりなのだ。差し迫った表情の横顔で、初登場のファーストカットを印象づける。肩で息をする背中が映され、ただならぬ雰囲気。伏し目がちで、目は泳ぎ、視線が定まらないかと思うと、あの燃えるような瞳を羽男に向ける。  ある日、彼はカフェの電源を使って充電していたら、店長に訴えられたのだという。思わず力んでしまったのか、かなり声を張り上げて言う。それは、冒頭の「あ、」からは想像がつかない、怒声に近い。大庭君は、言動がちぐはぐなのだ。訴えられたときの状況を説明しているうち、理不尽なことに腹が立ってきて息がどんどん上がる。石子から深呼吸を促され、息を深く吸い込み、一瞬息を止めて、大きく吐きだす。  石子と羽男は、こちらはこちらで競り合うようにして大庭のに相談に食い気味で応じる。なんだろう、この大袈裟な一連のやり取り。赤楚的な特徴のある要素がこれでもかと詰め込まれたこの場面は、いやむしろ、彼の愛くるしさに視聴者のほうが窒息しそうにはならないだろうか?
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思わず感じる夏の爽やかさ
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