――MIYAVIさんの軸はミュージシャンですが、俳優としての仕事はまた新しい感覚を持てるのでしょうか。
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『ヘルドッグス』より
MIYAVI「他の人の人生をなぞるというのは、アーティスト、音楽家としてはなかなか無い体験ですし、その人だったら、ここでどう動くだろう、どう感じるだろうと考えるだけで、自分の中の引き出しも増えます。
自分をまずニュートラルに、ゼロにするという意味では新鮮で、音楽家とはまた違う在り方ですね。そして俳優は、大きな絵の中に自分がどう存在するのか、アンサンブルの一部としてどういう音を鳴らせるのかがすごく重要。音楽では基本ソロ活動が中心で、それだと終始、自分のペースですが、お芝居の世界は、周りの共演者と一緒。どちらかというとオーケストラの中にいるような感覚に近いのかなと思います」
――MIYAVIさんは、もともとはサッカーをされていて、最初からミュージシャンを目指していたわけではないとか。

『ヘルドッグス』より
MIYAVI「はい。ケガをして、夢を諦めた。人間、夢がないと輝けないんですよね。そのとき、自分が輝いていないのを感じていました。そのなかでたまたまギターに出会って。『
このギターが、いつか自分をどこかに連れていってくれるんじゃないか』というワクワク感を覚えました。想像でしかなかったけれど、でも何事も想像しないと始まらないから。そしてひたすらギターを弾いてた。ギターが自分を世界に連れて行ってくれていると感じるし、音楽だけじゃなく、映画という違った世界にも自分を連れてきてくれました」
――今年、パリ・サンジェルマンFCの試合のオープニングセレモニーで演奏されました。
MIYAVI「まさかサッカーやってた自分が新国立競技場でギターを弾くなんて思っていませんでした。今も、テーマソング(WOWOWで放送の欧州サッカーテーマソング)やらせてもらっていたり。やっぱり何かつながっていくんですよね。何かに本気で懸けていると、どこかで導かれるのかなと思います」