Vol.23-2 「子どもがほしい」と言うのに行為を拒絶する妻。彼女が夫に隠した“真意”
【ぼくたちの離婚 Vol.23「結婚してる私」でありたい 後編】
書籍化・コミック化も果たした、「男性側の視点から見た離婚」に迫る人気ルポ連載「ぼくたちの離婚」。本記事は、精神疾患を患うパートナーと結婚した男性の苦しみに迫るルポの後編です(前編「新婚なのに接触拒否…12歳下の腐女子と結婚した男性の『地獄の結婚生活』」)。
司法書士の定岡洋平さん(仮名/46歳)は10年前、36歳のとき、12歳下の声優・凛子さん(当時24歳)ととあるオフ会で出会い、定岡さん41歳、凛子さん29歳のとき結婚。しかし凛子さんは自分の不機嫌をすべて定岡さんにぶつけるばかりか、肉体関係を一切拒む人でした。しかも週末はすべて友達との予定で埋め、定岡さんとの時間を作ろうとしない。にもかかわらず、凛子さんは定岡さんに「子供が欲しい」と言い出し……。
【前編】⇒「新婚なのに接触拒否…12歳下の腐女子と結婚した男性の『地獄の結婚生活』」はコチラ
※以下、稲田さんによる寄稿。
定岡さんは混乱した。凛子さんはセックスに異常な嫌悪感を示している。身体的接触すら積極的ではない。しかも定岡さんと一緒に何かしたいわけじゃない、とはっきり言った。それだけ聞けば、完全に夫婦であることを拒否しているように見える。不可解すぎる。
しかし定岡さんは、凛子さんの言葉に一縷の望みを託した。
「僕もいずれ子供は欲しかったですし、子供が欲しいということは当然、セックスをする気もあるということでしょう。凛子の中で何かが変わってきたのかなと……期待しました」
凛子さんは「セックスは排卵予定日前の、月1回だけにしてほしい」と言ってきた。そして迎えたその日。
「排卵予定日のきっかり2日前。夜、体に触れようとしたら、あからさまに嫌な顔をしてきたので萎えてしまい、その日はやめました。それで翌日、改めて触れようとしたら、半狂乱で泣き叫ばれたんです。わけがわからず、どうして? どうしたの? と聞くと、『月に1回だけって言ったじゃない!』」
つまり昨日誘ったのも「1回」とカウントされていたのだ。
「さすがに納得がいかなかったので『いや、でも……』と言いかけると、ものすごい形相で『レイプするわけ!?』と言われました。あのときの凛子の目は忘れられません。下劣なものを見るような、軽蔑のまなざしでした」
凛子さんが落ち着くのを待って、定岡さんは「子供が欲しい」の真意を改めて聞いた。すると凛子さんは言った。
「本当は人工授精にしたいけど、それだとあなたに申し訳ないから我慢してる」
子供が欲しいということは…
「私をレイプするわけ!?」
